高速バスとトラックによる痛ましい衝突事故! 筆者が偏向報道と感じた違和感の正体 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■先日、高速バスとトラックの衝突事故が発生

■現場検証や捜査状況などを待たないと詳しい事故原因はわからない

■筆者は職業ドライバーが関わる事故の報道に対して違和感を覚えている

高速バスとトラックによる痛ましい事故が発生

 2023年6月18日、北海道八雲町の国道にて、札幌から函館へ向かう都市間高速バスと、対向車線を走っていた豚を載せていたトラックが衝突事故を起こし、バス乗務員とトラックドライバー、そしてバスの乗客合わせて5名が死亡した。まずは亡くなれた方へのご冥福とともに、負傷された方へのお見舞いを申し上げたい。

 事故鑑定の専門家でもない筆者ではあるが、事故についての報道が始まった直後、事故現場を撮影した映像を見てすぐに『トラックがセンターラインをはみ出たことが原因』のように見えた。国道のセンターライン側となる、バスの運転席がひどく破損しており、トラックのフロント部分がバスのドライバー側の横腹に突っ込んでいる。そして、バスは走行していた車線の側道側へオフセットした形で止まっている。このシチュエーションを見ただけではトラックがはみ出たために事故が起きたように見えた。

 ただし、それはあくまで『見えた』というだけで事故原因を決定づけるものではない。当局による現場検証や捜査状況などを待たないと正式な事故原因はわからないが、事故からそんなに時間が経たず、事故が発生したくらいの情報がない段階でのメディアの動きに筆者は違和感を覚えるようになっていた。

 事故が発生した当初からしばらく、都市間高速路線バスを運転していた乗務員について、勤続15年の優秀乗務員であり、出発前のアルコールチェックや当該車両の整備や運行前点検では、当該車両に問題がなかったと報じるようになった。バスを運行する事業者側関係者の話として伝えていたようだが、単なる視聴者として一連の報道を見ていると、メディアの多くは、まず一報を聞いた段階では、バス側の過失が大きかったのではないかと見ていた、つまり偏向報道(バス側により大きな過失があるのではないか)しているような違和感を強く受けたのである。

 事故直後からバス側の情報は相次いでアップデートされて報道されるのだが、もう一方の当事者であるトラック側の情報が事故当初からしばらくの間はほとんど報道されないアンバランスな印象を受けた。『事故を起こしたトラックを運行していた会社は、某大手食品会社グループ企業だから、マスコミが忖度しているのでは?』といった話も筆者あたりにも聞こえてきたが、それは信じたくないところである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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