これって「見間違い」? 測ってみたら「デリカミニ」のほうが兄貴分の「デリカD:5」よりも「後席&荷室」が広かった! (1/2ページ)

この記事をまとめると

デリカD:5とデリカミニの後席やラゲッジを比較

デリカミニは全高が高く、車内の頭上はM/Lクラスのミニバン並みに広い

■軽であるデリカミニはじつはラゲッジも広く積載性が高いのが魅力だ

兄貴分「デリカD:5」と弟の「デリカミニ」を比べてみた

 このWEB CARTOPで軽自動車、それもスーパーハイト系軽自動車の1台であるデリカミニの荷物の積載力の凄さについてリポートしたことがある。

 そこで次の段階として、大注目されているスーパーハイト系軽自動車のクロスオーバーモデルのデリカミニと、その兄貴分であるデリカD:5のパッケージを比較。すると、あろうことか、後席居住空間はデリカD:5(の2列目席)よりデリカミニのほうが広く(!?)、またラゲッジルームの荷物の積載性でも、デリカミニは決して負けていないことが、実際に2台を比べてみて、判明してしまったのである。

 デリカD:5とデリカミニは、もちろんクラスがまったく違う。デリカD:5のボディサイズは全長4800×全幅1795×全高1875mm。ホイールベース2850mm。室内長2980×室内幅1505×室内高1310mm。

 一方、軽自動車のデリカミニは全長3395×全幅1475×全高1800mm。ホイールベース2495mm。室内長2200×室内幅1335×室内高1390〜1400mm。

 当然、ボディはデリカD:5のほうが圧倒的に大きく、室内長と室内幅でもデリカD:5が圧倒する。が、上記のスペックでひとつ、デリカミニが優位な点にまずは注目だ。それは室内高。天井サーキュレーター付きのプレミアムは1390mmだが、それがないT/Gグレードはなんと先代アルファードと同じ、空間自慢のM/Lクラスボックス型ミニバンのほぼ最大値の1400mmもあるのだ。デリカD:5の室内高が意外にも1310mmしかないことも改めてわかったのである(ジムニーシエラの1300mmと同等)。

 そこで、両車の後席(デリカD:5は2列目席)に、身長172cmの筆者のドライビングポジションを基準に座ってみた。すると、実測でデリカD:5は頭上に210mm、膝まわりに最大260mm(スライド量180mm)。これでも十分に広く、天井の環状骨格をそのまま生かしたデザインによる安心感もあり、狭さなどまったく感じない。が、デリカミニの後席に乗り込み、座ってみると、頭上に250mm、膝まわりに最大400mmものゆとりがあった(スライド量360mm)。後席膝まわり空間で言えば、スーパーハイト系軽自動車最大の360mmスライドが功を奏しているのはもちろんだ。

 最低地上高はデリカD:5が185mm、デリカミニが160mmだが、乗車位置の高さ感、見晴らし感は大きく違わず、しかし居住空間としては、クルマのサイズとして対極にあるはずのデリカミニの広さが際立つ印象なのである(ここでは走行性能による快適性については加味しない)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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