テスラは単なるEVメーカーにあらず! 最終的な野望は「電力網」の構築だった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■EVのトップランナーであるテスラだが、その事業はEVのみにとどまらない

■有名なところでは定置型蓄電池「パワーウォール」がある

■EV・定置型蓄電池・太陽光パネルなどの自社開発電力網で電力領域の統制を目指す

EVだけにとどまらないテスラの電力事業

 テスラといえば、「モデル3」や「モデルY」など、EV(電気自動車)のメーカーとして知られている。
一方で、EV以外のビジネスについて、日本ではまだまだ認知度が低いと言えるだろう。

 そうしたビジネスのなかに、定置型蓄電池「パワーウォール」がある。電気容量は13.5kWh。最高出力は連続運転時は5kWで、ピーク時には最大7kW。大きさは、高さ1150mm×幅753mm×奥行147mmで、重さは114kg。

 定置型蓄電池は、自宅や事業所でのバックアップ電源として日本でも徐々に普及が進んできている商品だ。
とくに、太陽光パネルを装着して発電した電力を定置型蓄電池にためたり、また電力会社に売電する仕組みを利用する家庭が、2010年代から増えた。

 これは、国による「再生可能エネルギーの固定価格買取り制度(フィード・イン・タリフ:FIT)」による影響が大きい。

 また、FITの契約期間が終わった、いわゆる「卒FIT」の対象家庭では、最新型の定置型蓄電池を購入したり、または軽EVの日産「サクラ」や三菱「eKクロスEV」を購入するケースもある。電池容量で比較すると、各種購入補助金を使って軽EVを購入したほうが、定置型蓄電池の購入より割安の場合もある、という解釈もできるからだ。

 こうした、EVと定置用蓄電池、さらには太陽光パネルや風力発電などの再生可能エネルギーの発電装置は本来、ワンパッケージでの販売をすることが、エネルギーマネージメントの観点からはベータチョイスだと言えるだろう。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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