日本じゃ「N-BOX頼み」で最近おとなしい印象のホンダ! 一方アメリカでは相変わらず「絶好調」な理由とは (2/2ページ)

次世代に向けた新たなブランド価値の創造が必須

 1980年代から1990年代にかけて、ホンダ以外の日系メーカーもアメリカでの現地生産を行い、商品(または製品)企画・開発の現地化を進めていったのだが、ホンダのアメリカ市場に対する真剣度は他社を上まわったという印象がある。

アメリカの工場でラインオフされたホンダ・オデッセイ

 日本国内では、トヨタ・日産という二大巨頭がいる状態で、四輪事業で後発のホンダはアメリカ市場に自社の将来を賭けたと言える。商品のみならず、全米の販売会社との連携も強化し、新たに自動車事業に参入する若い経営者たちにも自動車販売のノウハウをしっかりと伝えていった。

 こうしたアメリカでの地道な歩みによって、アメリカでのホンダは、商品に対する先進性・デザイン性・安心感がブランド価値となり、さらに販売店での丁寧な対応がうまく同期した。

 また、2000年代以降のアメリカ市場でのSUVシフトについても、アキュラブランドを含めてトライを行って、競合がひしめくなかでシェアを確保している状況だ。

2018年のホンダの北米SUVラインアップ

 だたし、いまのアメリカ市場は、「テスラシフト」が起こっており、単なるEVシフトではない新しい商品価値の創造を、ホンダとして深く考えなければならない状況にある。

 アメリカ、そして日本でのホンダのこれからの動向に注目していきたい。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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