乗用車用よりもハイテク! 知られざるトラック用ドライブレコーダーの中身 (2/2ページ)

電圧には注意が必要

 基本的に、ドライブレコーダーはカメラ本体と配線を中心に構成されていて、どれもが同じように見える。しかし、トラックの場合は仕様を確認した上で購入しなければならない。まず気を付けるべきは電圧である。多くの機種は12V/24V兼用になっているが、12V専用タイプもあるので注意が必要だ。この場合、DC/DCコンバーターで車両の電圧を下げれば、使えるようにすることができる。

 この12V専用タイプはとくにそうだが、ドライブレコーダーは乗用車仕様になっているものが多い。トラックの場合、箱車などではキャビンから後方を直接見ることができないので、360°カメラやワンボディ2カメラタイプのものはあまり意味をなさない。分離型の2カメラタイプでも、配線の長さや防水(乗用車は室内に配線・設置する)を確認する必要がある。やはり、トラックにはそれに適した機種を選ぶことが望ましいといえよう。

後方カメラ

 トラック向け(業務用)ドライブレコーダーとして人気なのは、ユピテルの「BU-DRHD645T」だ。特徴的なのは広い画角である。トラックは車幅が広く、フロントガラスが大きい。さらに、前に突き出たボンネットがない。そのため、少なくとも対角画角160°程度、水平画角130°程度、垂直画角70°程度あることが望ましいとされ、同機種はそれらをすべてクリアしているのだ。さらに、全長の長いトラックにも対応できるように、後部カメラのケーブルは8mのものが付属。オプションでは、18mのものが用意されている。

 また、ジェットイノウエが販売している「チームスマートレコーダーTSR-T4」は、GPSアンテナがオプションで用意されており、記録されるデータ・日時の自動補正や、走行中の車両速度の記録を行なえるのだ。

ユピテルの「BU-DRHD645T」

 業務用ドライブレコーダーは、万一の事故を記録するというだけではなく、それを未然に防いで安全性を高めるために、記録内容の正確性と詳細化が求められるようになった。そこで、ブレーキ・方向指示器などの作動記録に加えて、運行状況を記録するデジタルタコメーターとの連携や、記録データの集約システムも導入されてきている。

 また、防犯のために駐車中の監視機能の充実や、運転中のドライバーの状態確認機能との連動も実用化するなど、まさに最新のテクノロジーが集約された状況にある。業務用ドライブレコーターの分野から、今後ますます目が離せなくなっていきそうだ。


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