「同じ車種なら箱替えOK派」vs「このクルマじゃなきゃダメ派」! 相まみえないクルママニアそれぞれの言い分 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■愛車に対して「同じ車種ならよい」派と「このクルマじゃなきゃダメ」派が存在する

■道具として割り切る人と思い出の1台として扱う人では維持方法や接し方が異なってくる

■衝動的に手放したりすると後で後悔することがほとんどなので、売却は慎重に

あなたは「いまの愛車」派? 「同じ車種ならなんでもいい」派?

 メーカーや年代を問わず、さまざまなオーナーさんとその愛車を取材する機会が多いのですが、クルマに対する考え方はまさに人それぞれだと実感します。

 最近、ふと気づいたのは「同じ車種ならなんでもいい派」と「このクルマじゃなきゃダメ派」で区分してみると、クルマに対するスタンスや考え方があまりにも違うということ。

 果たして、それぞれのスタンスの違いとは? 取材を通じて感じたことをまとめてみました。ちなみにこの記事は、どちらが正しいとか、正しくないということを結論づけるわけではありません。あなたはどちらのタイプですか?

■クルマは道具? それとも愛車?

 オーナーが「クルマは道具」というスタンスをお持ちの方ほど、良い意味で割り切りができていることは確かです。愛車というよりは道具。道具として酷使して、壊れるまで使い倒す。せっかくのハイスペックマシンでありながら、投機目的として扱われ、ガレージや倉庫の奥でビニール製のボディカバーに覆われて「塩漬けになって」いるスーパースポーツよりよほど健全といえます。

サーキット走行をしている写真

 一方で、「クルマは道具というより愛車……」の思考をお持ちのオーナーの場合、その接し方は人それぞれ。猫かわいがりせず酷使する方、天気のよい日にしか乗らない方、予防整備を欠かさない方……などなど。代わりになる存在がないとわかっているだけに、時間とお金と手間を惜しみなくかけている印象があります(これはクルマを道具として扱っている人にも共通する部分ではありますが)。

■「同じ車種ならなんでもいい派」

 とくに、モータースポーツなどの競技に参戦している場合、「レースに勝つこと」や「目標のタイムをクリアすること」が目的である以上、あくまでも使用するクルマは道具として割り切らざるを得ない側面もあります。

 たとえば、何らかの理由でクルマがクラッシュしてしまった場合、いわゆる「箱替え」には手間と時間とお金がかかる。それであれば別の個体に乗り換え、移植できるものは移植して次のレースまでに仕上げる。あくまでもクルマはレースに勝つための道具である以上、至極まっとうな選択だといえます。

クラシックカーのイメージ写真

 また、レースには出場しないけれど、現在の愛車やクルマそのものに「そこまで思い入れがない」という人も当然ながら存在します。クルマの経年劣化や故障頻度が高まるにつれて、新しいモデルに買い替えるというわけです。

 機械である以上、壊れたら修理せずに買い替えるという方向性は、今後さらに加速していくのではないでしょうか。メーター類の表示がすべてデジタルになっている最新モデルが増えましたが、仮にいまから20年後「部品が製造廃止で直したくても直せない」という事態にならなければいいのですが……。

スポーツモデルのデジタルメーター


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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