いまどきのクルマでやってたらドン引き! 時代遅れ感満点の「昭和のドラテク」5つ

この記事をまとめると

■昭和の時代に多くの人がよくやっていた運転テクニックをいくつか紹介

■クルマの技術が進歩したことによって、不要になったテクニックも多い

■不要であることが増えたが、シーンによってはまだ使える技もある

その技、もう必要ないかも?

 クルマの進化というのは技術的なものだけではなく、さまざまな面に影響を与えるものだ。それゆえ、消えていく技術や装備もあるのだが、なかには根拠があったかどうかもわかない、ただ惰性でやっていた操作も含まれていたりする。いまでもたまに見かけたりして、懐かしさが込み上げてくるのは、昭和は遠くになりにけりだろうか。「そんなの意味がない!」とめくじら立てずに、Z世代も「へぇ〜」と読んでほしい。

内掛けハンドル

 これは昭和生まれの代表テク。わざわざハンドルの内側を持って、逆手でまわすのは、ノンパワステ、いわゆる重ステ時代の名残りで、力が入るというのが理由”らしい”。”らしい”というのは、じつはそれほど力が入らないから。

内かけハンドルの写真

 実際のところ、「まわした気になるから」という気分だったと思う。戻すときなど素早い持ち替えができなかったり、万が一の事故の際、この持ち方をしてエアバッグが開いたら腕が骨折するなどの危険性もあるので、やめたほうがいい。そもそも昭和感全開だし……。

ダブルクラッチ

 昭和によく見かけたのはマニュアル車でシフトチェンジするとき、ニュートラルで一度吹かしてからギヤを入れるというもの。ダブルクラッチはニュートラルで一度クラッチをつなぐので別の操作になるわけだ。

変速時のペダル操作のイメージ写真

 回転落ちが早いバイクではいまでも見かけるが、クルマでは回転を合わせるシンクロの性能が飛躍的に向上しているので不要だ。肝心のダブルクラッチ自体が間違った使われ方をしていたということになる。

吹かしてエンジンオフ

 スポーツカーの減少とともに減ってしまったのが、止まってすぐにエンジンをオフにするのではなく、一旦アクセルを吹かすというもの。減ったというよりも絶滅といったほうがよく、昭和当時ですら不要論があったほど。

タコメーターの針が上下動している写真

 吹かしてやると残った燃料を使い切った気がするというのだが、吹かしてすぐにエンジンを切ってしまうと、点火も止まって燃えるものも燃えやしないのだ。

赤信号でライトオフ

 いまでもたまにやっているクルマがあるが、信号などで止まるたびにライトをオフにするというもの。知らない人にとってはワケがわからないだろうが、昔のクルマはライトの光軸がズレやすかったので、対向車に迷惑にならないようにとか、発電能力が乏しかったので負担を減らすためなどが理由としてあった。迷惑防止になるならいいが、実際は迷惑防止ではなく労わるために消していた人のほうが多かったと記憶している。

夜間の赤信号待ちをしている写真

 ただ、よく考えてみれば点灯を繰り返すほうが、スイッチなどの負担は大きいと思われる……。この技に関しては、現在でも坂になっている交差点などで対向車が眩しいようなら、そのときだけオフにするのはありだろう。

ポンピングブレーキ

 これぞ、昭和の名残りであり、当時からすでに「こんなのやらないだろう」と言われていた。ロックを防ぐためというのが一番の目的とされただけに、ABSが普及したいまとなってはたしかに不要だし、ABSの効きに影響が出てしまうので逆効果ですらある。

ブレーキペダルを踏んでいる写真

 それでも、もうひとつの効果とされる後続車への減速アピール、つまり「予告ブレーキ」としては意味があったし、いまでもこれならやったほうがいいシチュエーションはあるだろう。ちなみに最近の教習所では教えていないようだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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