日産キックスとは? 特徴、魅力、e-POWERやライバル車について解説 (2/2ページ)

日産キックスe-POWERと人気SUVを徹底比較

ライバル1:ホンダ・ヴェゼル

ボディサイズ:全長4330mm×全幅1790mm×全高1590mm

価格:239万9100〜341万8800円

 日産キックス同様のコンパクトSUVにおいてもっとも人気が高いのがホンダ・ヴェゼル。2021年4月に登場した2代目は、初代から一転、水平基調となったエクステリアデザインが特徴です。

 パワーユニットは、キックスとは異なり、ハイブリッドだけでなくガソリンエンジンも用意しました。ただし主役は1.5リッターエンジン+2モーターのハイブリッド「e:HEV」で、グレードもガソリン車より多彩なラインアップを誇ります。

 ハイブリッド仕様は、EV走行をメインとしつつエンジンのみでの走行モードも備えた万能型。燃費性能はキックスを上まわる25km/L(WLTCモード)を発揮します。

 また、キックス同様、コンパクトなボディにもかかわらずセンタータンクレイアウトの採用などで広い室内空間を実現。ただし、後席スペースやラゲッジは先代モデルのほうが広かったとの声も……。

 とはいえ、ヴェゼルがキックス最大のライバルとなるのは事実。高い動力性能と優れたパッケージング、さらにキックスと比べてリーズナブルな価格など、手強いコンパクトSUVといえるでしょう。

ライバル2:マツダCX-30

ボディサイズ:全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mm

価格:255万6400〜367万8400円

 多彩なラインアップを誇るマツダのSUVシリーズ。それぞれのポジションがわかりにくいですが、CX-30はCX-3をベースとしたクロスオーバーで、立体駐車場に入る(SUVとしては)低めの全高が特徴です。低い全高を備えたことなどでキックスと比べると室内やラゲッジは決して広いとはいえません。

 ただしキックス同様、インテリアの質感が高いプレミアムコンパクトSUVとして高い人気を誇ります。

 パワーユニットは2リッター直噴ガソリンエンジンをベースとしたマイルドハイブリッドと1.8リッターディーゼルターボエンジンの2タイプを用意。先程紹介したヴェゼルとは異なり、ディーゼルエンジン仕様が上級モデルとなります。

 CX-30は2023年にマイナーチェンジを実施。10.25インチの大型センターディスプレイを採用するなど、利便性が高まったことで商品力が向上しています。

ライバル3:トヨタ・ヤリスクロス

ボディサイズ:全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm

価格:189万6000〜293万6000円

 本来、トヨタのSUVシリーズにおいてキックスのライバルとなるのはC-HRでしたが、2023年7月で生産終了。欧州市場では2代目C-HRがすでに発表されていますが、国内販売はされない予定です。

 現状、トヨタ車でキックスのライバルとなるのがこのヤリスクロス。キックスよりひとまわり小さなボディながら、1765mmのワイドな全幅を備えたことで、SUVらしいタフでワイルドな見た目となりました。

 室内空間は広々……とはいえないものの、後席も大人が座れるスペースを実現。6対4分割式ラゲッジボードを備えるなど、限られたスペースを有効活用できる工夫が随所に見られます。

 パワーユニットは1.5リッターガソリンと1.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドをラインアップ。ハイブリッド仕様は30.8km/L(WLTCモード)と燃費性能が良いことに加え、レジャーメインのユーザーに嬉しいAC100V/1500Wコンセントがオプションで選択可能です。

ライバル4:スズキ・クロスビー

ボディサイズ:全長3760mm×全幅1670mm×全高1705mm

価格:184万300〜228万9100円

 クロスビーはキックスよりひとまわり小さいボディを有するコンパクトSUV。2017年にデビューしたことで、近年はやや存在感が薄くなりましたが、2023年9月の販売ランキングは38位(1361台)とコンスタントに売れています。

 ハスラー似のデザインが特徴のクロスビーですが、最大のポイントは広大な室内空間。4mを切る全長とは思えないほど広いスペースを実現しました。

 ラゲッジルームもリヤシートをスライドすることで奥行きは360mmから525mmまで拡大。9.5インチのキャディバッグが横に積めるのもゴルファーには驚きの特徴といえるでしょう。

 また、キックスと異なるポイントはアウトドアレジャーに適した工夫がなされていること。撥水加工を実施したシート座面や防汚処理がなされたラゲッジフロアなど、レジャーメインで選ぶならクロスビーに軍配が上がります。

 パワーユニットは1リッター直3ガソリンターボ+ISGを組み合わせたマイルドハイブリッドの1種類。180mmの最低地上高やグリップコントロールを備えた4WDシステムを用意するなど、悪路走破性が高いことも特徴です。

日産キックスの価格はいくら?

 キックスの価格は以下の通り。質感が高い内装やプレミアム要素を備えていることでコンパクトSUVとしてはやや高めの値段設定となっています。

日産キックスの納期はどれくらい?

 近年、半導体不足による部品供給遅延などを原因とした新車の納期遅れが話題となっています。1年前と比べ納期が早くなった車種がある一方、いまだに納期が1年以上かかる車種も決して少なくありません。

 さて、今回紹介したキックスの納期はというと、ユーザーの声を総合すると3〜6カ月が一般的(2023年10月中旬時点)。年初は10カ月かかるとも言われていたことを考えると、現在はかなりスムーズに納車されるようになりました。

日産キックスの維持費の目安はいくら?

 日産キックスを購入して最初の継続車検までにいくらかかるかをざっくりとではありますが計算してみましょう。

 まず、毎年必要となる自動車税。キックスは全グレードともに1年で3万4500円の自動車税がかかります。購入時に必ず加入しないといけない自賠責保険は37カ月分で2万7770円。これらはどのユーザーも払わなくてはいけない経費です。

 その他、任意保険も加入したいのですが、年齢や免許証の色、また通販型か代理店型かなどにより値段は大きく異なるのが特徴。通販型のエコノミープラン(車両保険なし)であれば約4万円から(年齢に応じて変動)契約できるものの、保証範囲を広げていくとあっという間に10万円オーバー。年間走行距離、運転者を家族限定にするかどうかなど、自らの利用シーンに合わせプランを決める必要があるため、ユーザーに応じて価格が異なることを覚えていきましょう。

 燃料代、オイル代などがかかりますが、個々の利用シーンや地域により変動。例えば年間1万km走行するユーザーであれば月に約6200円(※ガソリン価格170円/1Lで計算)。最初の継続車検までに2回オイル交換する場合(1.5万kmごとに交換を想定)は、1回に約6500〜7000円(オイル3L購入)かかります。

まとめ

 国内外メーカーが多彩なモデルをラインアップするSUV。そんななかキックスはボディサイズや生産方式など一風変わったモデルといえるでしょう。

 現在、やや販売が低迷しているものの、e-POWERを備えるなどコンパクトSUVジャンルにおいては希少な存在。今後、どのように進化していくか期待したい1台です。


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