新車購入時の悩ましい絞り込み! マニアじゃなくても活用すべきは「最大トルク」と「発生回転数」の数字だった (2/2ページ)

カタログ数値でも見比べるべし!

 たとえば軽自動車のノーマルエンジン搭載車の最大トルクは、N-BOXが6.6kg-m(4800rpm)、スペーシアは5.9kg-m(5000rpm)、ルークスは6.1kg-m(3600rpm)だ。

 N-BOXは3車のなかで最大トルクがもっとも高く、発生回転数は中間的。したがって実際に運転しても、実用回転域の駆動力に余裕を感じる。

 スペーシアは最大トルクがもっとも低く、発生回転数は1番高い。動力性能では不利なパターンで、実際に運転しても駆動力のボリュームに欠けるが、車両重量は標準ボディのハイブリッドXが880kgと軽い。N-BOXで標準ボディの910kgを30kgほど下まわり、動力性能は低いが走りには軽快感が伴う。

 ルークスは最大トルクが6.1kg-mに留まるが、実用域の3600rpmで発生させる。車両重量は950kgと少々重く、動力性能はさほど高くないが、エンジンの特性によって運転はしやすい。

 以上のような見方をすると、車両の各数値から運転感覚が想像され、実際の走りと大幅に異なることはない。それでもノイズなどはわからないから、購入時の試乗は大切だ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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