「運転上手いねぇ……じゃあウチで」とはならない! 教習所の教官になる手順を元指導員が解説 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■自動車教習所の教官になるために何が必要なのか元指導員が解説

■教習所に就職したあとに指導員資格を取得しなければ教官とは名乗れない

■資格の取得後に教習所の管理者から選任されなければ教習生の指導はできない

まずは教習所に就職することからスタート

 指定自動車教習所の教官(指導員)は、指定自動車教習所指導員の国家資格を保有している運転のプロです。一般的にプロドライバーと聞くと、レースで活躍するドライバーを想像する方が多いでしょう。しかし、教習所の指導員も立派なプロドライバーです。

 では、指定自動車教習所指導員の資格はどのように取得するのでしょうか。今回は、指定自動車教習所指導員の資格を保有する筆者が、教習所の教官になる方法をお伝えします。

教習所の教官になるための一般的な流れ

 教習所の教官になる一般的な方法は、教習所に就職するところから始まります。就職後、勉強をして指導員の審査(試験)を受けて合格したあと、管理者から選任され、指導員デビューという流れです。ここからは、それぞれの段階に分けて詳しく解説します。

教習所への就職

 まず、指導員になるためには指定自動車教習所に就職します。求人サイトで教習指導員募集やインストラクター募集などと調べると指定自動車教習所がヒットしやすいため、興味がある方は求人サイトで調べてみてください。

 また、近所の指定自動車教習所を調べ、教習所のサイト内にある採用情報に指導員募集がある場合もあります。近所の教習所で勤務したいのであれば、近くの指定自動車教習所を調べてみるとよいでしょう。

 指導員を募集している指定自動車教習所を見つけたら、履歴書をはじめとする必要書類を用意して応募し、面接などの選考プロセスを経て就職します。

指導員の資格を取得するための勉強

 無事に教習所に就職できたら、いよいよ教習指導員になるための勉強を始めます。指定自動車教習所の指導員のための教科書があるため、内容を熟読し、道路交通法や指導方法について細かく学んでいきます。

 余談ではありますが、指定自動車教習指導員の資格を取得するための勉強は法律だけではありません。心理学や効果的な指導方法などについても勉強します。

 心理学や効果的な指導方法などを学ぶことで、教習指導の際にそれぞれの教習生に適した指導をすることができるようになります。

指導員審査(試験)

 次に、年に数回実施される公安委員会の指導員審査を受けます。筆者が教習指導員の資格を取得した神奈川県公安委員会では、筆記試験(すべて論文)、実技(運転)試験、面接が実施されました。

 もちろん、すべての審査に合格しなければ指導員の資格は取得できません。いずれかひとつでも落ちてしまうと再審査(再試験)となります。


齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

愛車
A4 35 TDI
趣味
ドライブ・洗車・音楽鑑賞・楽器演奏
好きな有名人
BLUE MAN

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