ド迫力カーアクションに釘付け! クルマ好きにぜひ見て欲しい「クルマが主役じゃない」アクション映画3選 (2/2ページ)

やっぱりハリウッド映画はすごい!

ブルースブラザース(アメリカ/日本公開1981年)

 アメリカで土曜日深夜に放映されている人気テレビ番組が「サタデーナイトライブ」。その番組で当時人気コーナーとなっていたのが、ジョン・ベルーシ氏とダン・エイクロイド氏をボーカルとした「ブルースブラザースバンド」。このバンドメンバーを中心に映画化された、ミュージカルのような映画がブルースブラザースとなる。

 ジェームス・ブラウン氏やアレサ・フランクリン氏、レイ・チャールズ氏など豪華な出演者による歌唱シーンが見ものともいえるが、全編にわたりカーアクションが散りばめられており、ある意味「アメリカ」そのものを強く感じる映画といってもいいだろう。

 ブルースブラザースが自分たちの育った孤児院に課せられた5000ドルの固定資産税を払うために奔走するのがストーリーとなる。西海岸系と思えるポリスカーの払い下げ車がふたりの「ブルースモービル」となり、お騒がせなふたりが随所でやらかし、警察などに追跡されながら、シカゴ市中心部の納税窓口にたどり着き、無事納税したあとに逮捕されて物語は終了する。

 ブルースモービルも追跡するパトカーも1970年代前半から中期のモデルが中心。「ビッグブロック」ともいわれたV8エンジンを搭載し、7リッターといった大排気量も当たり前の時代のクルマであった。もちろんボディサイズもこれでもかというほど大きく(でも室内スペースはそれほど広くない)、まさに「アメリカ車」の王道をいくフルサイズセダンであった。

 そのようなアメリカンフルサイズセダンを大量投入してカーアクションシーンがふんだんに盛り込まれている。そのため、その迫力はハンパないものになっていた。

 近年になってある映画でダッジ・チャージャーのポリスカーを使った、昔ながらのカーアクションシーンを見たが、V8エンジンこそ搭載しているものの、やはりそれなりにボディサイズが小さくなっているので、迫力がいまひとつであった。

 ブルースブラザースのいくつかあるカーアクションのなかでとくにおすすめなのが、シカゴ市中心部でのもの。シカゴ市の名物ともいえる高架鉄道下の通りを疾走するブルースモービルとそれを追跡する多数のポリスカー。ブルースモービルがハイスピードで交差点を左折するのだが、ポリスカーは左折しきれずに横転するなどして、次々と積みあがっていくというもの(その数数十台!)。シカゴ市は全米屈指の大都市であり、そのシカゴ市内での、ここまで大規模なカーアクションシーンはかなり見ごたえのあるものであった。

 映画産業が盛んなアメリカでも、大都市での大がかりなアクションシーンの撮影許可をもらうのは、近年ではなかなか難しくなっていると聞く。

 いまは特殊効果でそのようなシーンはすぐに再現できることもできるだろうが、やはり「一発勝負」ともいえる緊張感のある全面リアルな環境で撮影されたものほどの迫力というものは表現することはできていないと筆者は考えている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報