EVの販売が停滞しハイブリッドが売れてるいまが日本メーカーのチャンス! 水面下でBEV戦略を推進すれば未来は明るい (1/2ページ)

この記事をまとめると

■世界中でハイブリッド車の人気が再燃している

■北米のカリフォルニアなどを例にとると富裕層はBEVに乗る率が高い

■HEVが売れてBEVが足踏みしているいまこそ日本メーカーはBEV戦略を進めるべき

北米でHEVが売れていても日本メーカーはBEV戦略を止めるべからず

 ここのところ、世界においてHEV(ハイブリッド車)が見直され、日系メーカーのHEVがよく売れているという報道をよく目にする。筆者も2023年初秋にアメリカの南カリフォルニア地域を訪れると、それまではBEV(バッテリー電気自動車)の普及にかなり熱心で環境問題への関心の強いカリフォルニア州でもHEVはそれほど見かけなかったのに、いまはフリーウェイを走っている日本車の多くがHEVとなっていて驚いた。

 トヨタはすでに北米で販売しているモデルをモデルチェンジさせると、HEV専用にするなどアメリカにおいてもHEV販売をより重視する動きを数年前から見せていたので、いまの消費行動を予測していたのかもしれない。

 ただ、残念ながら地球環境という側面でHEVが注目されているようではなさそうだ。一時期より改善傾向にあるとはいえ、アメリカでもガソリン価格の高値傾向は続いており、とくにカリフォルニア州は全米屈指のガソリン価格の高い地域となっている。

 エネルギーコストセーブだけではなくクリーンイメージを強調できる意味でも富裕層ほどBEVシフトが進んでいるのだが、そこまで所得に余裕のない層が、ガソリン価格セーブのためにHEVに走っているというのが現状のようだ。

 新興国では大気汚染問題が深刻であり、まだまだ割高なBEVのみに頼らない大気汚染対策として、HEV購入にも補助金を交付する国も存在する。つまり、いまHEVが注目されているのは、あくまでつなぎ的側面も強いのである。HEVが注目されているから、BEVで出遅れている日本メーカーがこのままでよいというわけではない。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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