特別な文字「J」を与えられしたった10台のスペシャルモデル! ついにファイナルを迎えるランボルギーニ・ウラカン「STJ」が登場 (2/2ページ)

専用のサスペンションや20インチタイヤが装着される

 ミッドに搭載されるエンジンは、もちろん5.2リッターのV型10気筒自然吸気。7速デュアルクラッチの後輪駆動のみがパワートレインの構成で、最高出力は640馬力、最大トルクは565Nmと、このスペックはSTOのそれと変わらない。

 前後のサスペンションは、スタンダードなアクティブコンポーネントに代わる、4ウェイのショックアブソーバーを備えるのが大きな特徴。高周波と低周波の両方で、伸びと縮みのセッティングを最適化でき、ドライバーはサーキットの特性に合わせたセッティングを選択できる。

 さらにより低いスプリング剛性を使用することができるため、ステアリングの精度も高まるということだ。装着されるタイヤは専用開発された20インチ径のブリヂストン製ポテンザ・レース・タイヤ。特別なハイグリップ・コンパウンドを採用し、センターロック・ホイールに装着される。

 スクアドラ・コルセによれば、これらのチューニングの結果、イタリアのナルド・テクニカルセンター・ハンドリングトラックのラップタイムはSTOと比較して1秒以上向上したということだ。

 カラーリングは2タイプ。ルーフはいずれもネロ・ノクティス(ブラック)となるが、ボディカラーはロッソ・マーズ(レッド)とビアンコ・イシ(ホワイト)のディテールを組み合わせたグリジオ・テレスト(グレー)のボディワーク。

 もうひとつはブルー・エリアディ(ブルー)のボディーカラーに、前者と同じディテールカラーをあしらった仕様となる。

 コンフィギュレーションではもちろんカスタマーの好みを十分に反映させることが可能だが、もっとも大切なパートはカーボンファイバー製のシリアルプレート。ここに刻まれるのは「1 of 10」の文字で、それはこのSTJがわずか10台の限定車であることを意味している。

 ランボルギーニ・ウラカン、2万5000台以上ものセールスを誇った大ヒット作の最後を締めくくるのは、わずかに10台の、おそらくは特別なカスタマーのもとへとデリバリーされるモデルにほかならなかったのだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
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