この記事をまとめると
■クルマのいらない装備として「パワーシート」はよく挙げられる
■シートをほとんど動かさない人にとっては無用の長物
■機械仕掛けのために重さや壊れたときのことを心配する人が多い
じつは不要と思っている人も多かった?
クルマの装備で「ぶっちゃけいらない」と思うものをアンケートで聞いてみると、必ずといっていいほど上位にくるのが「パワーシート」。ここで「えっ?」と驚いた人は、きっと便利に使っている人やほしいなと憧れている人だと思います。私もそのひとりなので、パワーシートを「いらない」理由が気になって仕方がありません。
そこで今回はなぜパワーシートがいらないのか、大調査。するといくつもの理由が見えてきました。
まずひとつめは、「自分しか乗らないからシートを動かさない」=「まったく使わない」からいらないという理由。確かに、最初に座るときにシートポジションを合わせたら、ほかの人が乗らない限り動かすことはないわけで……。むしろ、ずっとそのままの位置にしておくほうがサッと座ってすぐにシートベルト締めて出発できるからラクですよね。
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ふたつめは、動かすときはガバッと一気に動かしたいのに、パワーシートだとじわじわ〜とゆっくりしか動かせないから面倒だという理由。
これはシートポジションを微妙な位置で調整したいという場合ではなく、たとえば降りる際にシートを一気に最後端まで下げて降りやすくしたいという場合や、休憩するときに背もたれを一気に深く倒したいという人の意見です。確かに、無段階で調整できるのはいいのですが、電動だと少しずつ動くので時間はかかりますね。
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3つめは、故障が心配だという理由。パワーシートにはシートの動作機構やモーター、スイッチ(レバー)といった多くの部品が使われており、年数が経てばだんだんと劣化してきます。
実際に私の愛車では助手席のパワーシートのレバーがポキっと根元から折れ、しばらく背もたれが動かせない事態となりました。「動くけどギーギーと異音がする」といった人がいたり、チャイルドシートを装着している席などは、何年も動かすことがないので固着してしまうのではないか? という心配もあるようです。長く乗りたいから、なるべく故障の原因となりそうな部品はないほうがいいと考える人もいることがわかりました。
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4つめは、スポーツカーなど軽量化を気にする人にとっては、パワーシートの重量が気になるからいらないという理由。
純正シートでも大きさや表皮の素材などによって重量は変わってきますが、パワーシートになると20〜30kgくらいの重さがあるものが多くなります。スポーツ走行用のフルバケットシートは10kg以下のものが多いので、やはり重さを気にする人にとってはパワーシートは不要なのかもしれません。
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5つめは、ガソリン代が高騰しているいまだからこその理由ともいえますが、「燃費に悪そうだから」「維持費が高くなりそうだから」という経済面での理由です。
確かに、重量がアップする分では燃費に響きますし、動かすときにバッテリーを消費するので将来的な維持費にも響いてくるような気がします。また、故障したときには修理代も高いはず。手動ならすべて削ることができるのですから、こうした理由でパワーシートがいらないという人がいるのも納得ですね。
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ということで、みんながありがたがって使っているとばかり思っていたけど、そうではないパワーシート。購入する際には自分の使い方や優先するものをよく考えて、付ける・付けないを選択したほうがよさそうです。