身近だけど入ったことないトラックの花園! 「物流」を学ぼうと「原点の港」にフラッと潜入してみた (2/2ページ)

埠頭や港はトラックの宝庫!

埠頭のさらに奥へ……と思ったら立ち入り禁止だった

 埠頭入り口を観察し終えたのでもっと海側に行こうとしたが、なんと立ち入り禁止の看板を見つけてしまう。どうやら海底トンネルを抜けた埠頭内は一般車が入れるエリアと進入禁止エリアにわかれているようだ。とはいえ、看板が置かれているだけなので、無理やり入っていけないこともなさそうだったが、そこはルールだ。もちろん関係者以外立ち入り禁止なのだから、歩いて入るのもNGだろう。もう少し奥が見たかったが、そこはあきらめて港ならではの看板をいくつか見つけておいた。

「シャーシ台切禁止」はシャーシを切り離して放置するなといったところか。また、もっとも多かったのはトラックの路上駐車禁止を促す看板だ。いくら埠頭が広いとはいえ、むやみな路上駐車は禁止なのだろう。看板の数からして、けっこうな問題になっていると思われた。

これが埠頭内回送ってやつだ

 関係者以外でも入れる場所をウロウロしていると、フェンスの切れ目から乗用車が結構な速度で出てくることがある。車種も大きさもまちまちだが、なかにはナンバープレートが付いていない車両が混じっている。

 これが埠頭内回送というやつだ。埠頭内のヤードからヤードにひたすら輸出用のクルマを移動させる仕事で、よくバイト募集で見かけるやつだ。運転している人の年齢層も幅広いようだが、信号もなく広い敷地を走り抜けるのはなかなか爽快感もありそうだと思うのは、実際に回送をやったことがないからだろうか。

埠頭内の道路に不自然なキャッツアイ

 日が傾いてきたころ、クルマを降りて少し歩いてみた。すると交差点ごとに不自然なキャッツアイが埋まっていることに気がついた。それを見た瞬間「ああ、ドリフト対策か」とピンときた。いまやモータースポーツとして世界中で認知されたドリフトも、その発祥はストリートから。そして、毎晩のようにドリフト族が埠頭で走りまわっていた時代もあった名残だろう。タイヤのブラックマークが見当たらないので、やはりこれは過去の遺物だ。

 そんなことを考えているうちに、すっかり夕暮れとなったので帰路に着くことにした。今回観察に行った東扇島は、一般人でも立ち入ることができるエリアがあったが、そのほかの埠頭の場合、埠頭自体に立ち入り禁止のところもある。興味があって見に行くことがあっても、立ち入り禁止区域には入ってしまわないように注意してほしい。

 最後につけ加えておくと、埠頭や港はまさにトラックの宝庫であり、最新型からマニアックな車両までが集結するので、トラック好きな人にはたまらないエリアといえる。


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