読めば「ただの台座」と素通りできなくなる! トラックの荷物運びを格段にラクかつ時短にした「パレット」が超有能なアイテムだった (2/2ページ)

パレットの形はおもに7種類

 ここまで紹介した「プラスチック製」「木製」「段ボール製」「金属製」がおもなパレットの素材となるが、さらに使用目的によってさまざまな形のものが存在する。代表的な形が「平パレット」「ボックスパレット」「ロールボックスパレット」「ポストパレット」「シートパレット」「サイロパレット」「タンクパレット」の7種類だ。それではそれぞれの形と用途を説明していこう。

●「平パレット」

 荷物を載せる面が平らで、フォークリフトの爪を差し込むことができる。もっとも一般的な形状で、物流の拠点や倉庫で広く利用されている。

「ボックスパレット」

 3面か4面の側板が取り付けられ、パレットそのものがケースになっている。スチールや金属製であり側面や底面にメッシュ構造が施されている。通気性があり、内容物を目視できる。単体で積み上げることが難しい貨物の場合はボックスパレットが使われることが多い。

「ロールボックスパレット」

 ボックスパレットに車輪が付いたものがロールボックスパレットだ。「カゴ車」や「カゴ台車」とも呼ばれ、フォークリフトを使わずに荷物を入れて移動できるのがメリット。スーパーなどの納品で使われることが多い。

「ポストパレット」

 支柱がありパレットとラックの機能を併せ持つのがポストパレット。パレットのように荷物を載せたまま運ぶことができ、かつ段重ねすることができる。荷物を積載したままトラックに載せることができるため、輸送時にも使用できる。長い商品に対応できることに加え、柱固定式、柱脱着式、柱折りたたみ式もある。

「シートパレット」

 ダンボールや紙、樹脂製の薄いシートで作られている。このシートパレットをフォークリフトで使用するには、プッシュプルと呼ばれるアタッチメントが必要。

「タンクパレット」

 液体を運ぶためのパレットで上部もしくは下部に出し入れ口がある。液体を入れるタンクのまわりに金属部品が付き、保護されている構造になっている。

「サイロパレット」

 おもに粉状の貨物を入れて運ぶためのパレット。下部に開閉装置があり、上から粉状の貨物を挿入し、下部の開閉装置を開けて貨物を取り出す。

 よく見かける形から、普通ではなかなか見ることのない形状のものまで、ひとくちにパレットといってもバリエーションが豊富なことがおわかりいただけたと思う。荷物を手積みしていた時代とは違い、いまやなくてはならないパレットは立派な物流の主役といえるのだ。


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