ポテンシャルは高いがまだまだ進化途中
とはいえ、もともとHALF WAYのMR-Sはサーキットをターゲットに開発されていたことから、「大きなラジエターがついていたので、BRZのラジエターを移植したり、ダンパーをK-ONEにしたりと仕様変更を行いました」と語るように、小林選手はジムカーナ仕様にアレンジ。ちなみにブレーキキャリパーもサーキット仕様の大型キャリパーから純正に戻したようだが、リヤのキャリパーはセリカの純正を流用するなど、細部までコーディネートされている。
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気になる出力と車両重量について小林選手は、「いまは公認マフラーなので250馬力ぐらいですが、これからマフラーを作る予定ですし、吸気系も煮詰めていけば300馬力近くは行けると思います。車両重量はノーマルの燃料タンクなので980kgぐらいありますが、競技用のタンクに変更すれば950kgぐらいにはなると思います。いまは足まわりのセットアップを行っていますが、今後はパワーアップと軽量化を行っていきたいですね」と解説する。
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気になる同モデルのフィーリングに関しては、「いままで乗ってきたミッドシップのなかで、もっともフロントが入ります。トラクションに関していえば、タテ方向はいいんですけど、リヤの横方向が弱いので、これからこの辺りも煮詰めていきたい。足まわりさえ煮詰まれば、まだタイムアップしそうな感じです。ギヤ比はDC5と変わらないので、名阪スポーツランドやスポーツランド・タマダのように中速コーナーが連続するようなコースが合っている。あとはタテ方向も強いことから、直角コーナーもいい。ドライバーが頑張れば、パイロンコースも行けると思います」と小林選手はインプレッションしている。
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とはいえ、まだまだ熟成不足は否めず、デビュー戦となった第2戦の名阪では8位でフィニッシュしたほか、第3戦のタマダも15位に低迷。
それでも、小林選手は「足まわりやブレーキバランス、あとはエンジンパワーに軽量化とやっていかなければならないことは多いけれど、乗っていて楽しいですし、まだまだ速くなると思いますので、少しずつ煮詰めていきたいです」とのことだ。BC2クラスは改造範囲が広く、ノビシロも多いだけに、今後も小林選手の“魔改造MR-S”の動向に注目したい。