この記事をまとめると
■現在は希望ナンバー制度が導入されている
■希望ナンバー制度導入前はスタッフが希望ナンバーの順番が来るのを窓口で待っていた
■2ケタナンバーの人気数字は取得にかなりの手間がかかっている
制度導入前はどうやって希望ナンバーを手に入れていたの?
1998年(平成10年)5月から一部地域で運用が開始され、翌1999年(平成11年)5月から全国でスタートした希望ナンバー制度。ちなみに、軽自動車は2005年(平成17年)からのスタートとなります。自身の愛車にまつわるナンバーや、家族の誕生日や記念日など……。希望するナンバーをつけるだけでも、クルマに対する愛着がより深まるのは気のせいではないはず。
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誰もが希望するナンバーを選べるようになる以前から、「偶然とは思えない」奇跡を起こしているクルマを見かけることがありました。偶然の一致か、それとも何か別の力が作用したのか? 果たして・・・!?
●欲しいナンバーを手に入れるのは想像以上に大変だった
希望ナンバー制度が施行される以前から、ポルシェ911であれば「911」、フェラーリF40であれば「40」、ミニであれば「32」など、2ケタナンバーでありながら、愛車にまつわる数字を見事にゲットしたクルマを見かけたものです。希望ナンバー制度が施工された当時から人気が高い1、7、8、88、333、555、777、888、1111、3333、5555、7777、8888ナンバーも、全国一律で抽選となっていますが、これらの番号も長年に渡って高い人気を誇っています。何とかして手に入れたい。そんなオーナーの夢を叶える人が現れても不思議ではありません。
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では、どうやって希望するナンバーを手に入れていたのでしょうか。普通車の場合、オーナーが住んでいる地域を管轄する陸運局に担当のセールスや自動車販売店のスタッフが出向き、ひたすら希望のナンバーが近づいてくるのを待っていたのです。そして、実際に希望するナンバーを手に入れた人やディーラーの担当者などに直接交渉して譲ってもらうのです。ときには謝礼を払ってでも。まさに力仕事です。
●事情を伝えて順番を入れ替えてもらいゲット
例えば、オーナーが「・・・8」のナンバーを希望しているとしましょう。「8番」のナンバーをゲットした人に頼み込んで、無償または有償で譲ってもらうのです。交渉が成立すればめでたく希望するナンバーをゲットできますが、断られることもあります。その場合、謝礼を増額するか、それでも断られた場合は次のタイミングを待ちます。
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陸運局の人と仲よくなれば、裏でこっそり「あと●●人ですよ」と教えてもらえることも実際にはあったようです。足繁く陸運局に通い、そのうち顔見知りとなり、お互いに波長が合えばそんなことも可能だった時代。クルマ好き界隈に限らず、コネクションやネットワークの重要さを感じさせます。担当者に嫌われてしまっては元も子ありません。
●まとめ:2ケタナンバーでの希望ナンバー取得にはかなりの苦労があった
こうしてさまざまな苦労を乗り越えて手に入れた「2ケタ時代の希望ナンバー」。なかには新車時には暫定(一般の人と同じ方法)のナンバーを取得し、希望するナンバーが手に入った時点で名義を変更するという手の込んだことをしたオーナーもいたほどです。当然、実質的にはワンオーナーカーでも、書類上はツーオーナーとなってしまいます。そんなことを厭わず、希望するナンバーを手に入れる執念すら感じさせます。
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もし、2ケタナンバーのクルマを見かけた際に「偶然の一致」とは思えない番号だったとき、どこかの誰かが苦労した結果、手に入れることができたナンバーであることに思いを馳せてみてください。
そして、オーナーさんと話せる状況であれば、ナンバーのことに触れたら喜んで当時のエピソードを披露してくれるはずです!