進化しつづけるST-Qマシンが富士24時間に挑む! スバルのニューマシン「ハイパフォーマンスX」の戦いに密着した (2/3ページ)

大波乱のレース展開のなかクラス2位で完走

 金曜日の公式予選では、Aドライバー伊藤(和)とBドライバー山内の合算タイムはST-Qクラストップの位置につけ、ラップタイムの目標にしていたST-2クラスのなかに割って入るものとなりました。

 土曜日の決勝スタートは雨が降るだろうという天気予報でしたが、午前中に雲の合間から晴れ間も見えるほど。ところが、ピットウォークも雨が降らずよかった……と安堵していたさなかに雨が降りだしました。

 スタート進行が始まり、車両がグリッドに整列したことで雷とともに大雨になり、スタートは中断。車両にカバーがかけられた状態で待機になります。結局スタートは1時間遅れの16時スタート。ゴール時間は変更無しの15時となり、今年は23時間レースになりました。

 スタート時は徐々に雨脚は弱まっていたものの、安全に配慮してSC(セーフーティーカー)ランが5周目まで続きました。6周目にスタートが切られたころには雨もあがり、場所によっては路面が濡れている状態でしたが、徐々に乾きはじめてラップタイムも上がっていきました。

 夕刻が迫りナイトランが始まると、24時間レースの風物詩として、夜8時に花火が打ち上げられました。残念ながら雨雲が低く垂れ込んだことと、花火の煙が混ざったことで花火の半分が隠れてしまいましたが、多くの観客やドライバーや関係者も花火を楽しんでいました。しかし、この煙が災いとなって、コースの一部が視界不良となりSCが導入されることになってしまいました。なかなか例を見ないSC導入です。

 そしていよいよナイトランが本格化していくと、今度は霧が発生していきます。場所によって霧の濃淡が違うためコースの見えかたが変わりましたが、徐々にコース全体が霧に隠れていきます。安全を確保するためSCランを行ったり解除したりと、なかなかレースラップで走れない時間が多くありました。

 そしてコースでは大きなクラッシュが発生していまい、車両撤去やコース整備のため赤旗中断に。しばらくホームストレートにマシンは置かれていましたが、その後再開しました。しかし、またもや濃い霧が発生してしまい、早朝4時50分に再び赤旗中断となります。

 7時50分にレースが再開されると、その後は一転して晴天のなかレースが行われ、午後3時に23時間レースのチェッカーが振られました。ハイパフォXは総合17位、ST-Qクラス2位でレースをフィニッシュしました。


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