この記事をまとめると
■ボルボXC60が累計270万台を突破し240を抜いてブランド史上最多販売モデルとなった
■ 安全性と上質な走行体験が世界中の家族から支持を集めた
■ ボルボ240の安全哲学と精神を継ぐSUVとして進化を続ける
ボルボの伝統を受け継ぐXC60が新たなベストセラーに
ボルボXC60の累積販売台数が270万台を突破し、アイコニックな人気モデルであるボルボ240を上回って、ボルボ史上もっとも売れたモデルとなった。2008年に登場したXC60は、当初欧州市場向けとして生産されていたが、その後はボルボ初のグローバルモデルとして中国でも生産が始まり、販売台数を大きく伸ばした。2018年には「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、世界中で高い評価を獲得している。
現行モデルはプラグインハイブリッド車(PHEV)の販売を強化し、2023年には欧州市場でもっとも売れたPHEVとなった。2026年モデルではデザインや快適性、インフォテインメントシステムを大幅に刷新し、より直感的で洗練されたユーザー体験を提供する。
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ボルボ・カーズのグローバル・オファー責任者スザンヌ・ハグランドは、かつてスウェーデンの家庭で定番だったボルボ240と同様に、XC60は現代の象徴的なファミリーカーとなっていると語る。XC60は、安全性やデザイン、SUVの利便性を融合した理想的なオールラウンダーモデルであり、ボルボの伝統を体現する車種である。
ボルボ240は1974年に登場し、先進的なボディ構造やクラッシャブルゾーン、側面衝撃保護構造(後のSIPS)、チャイルド・ブースター・クッションなど、多くの安全技術の先駆けとなった。一方、XC60は2008年に世界初の標準装備である低速自動緊急ブレーキ「シティセーフティ」を搭載し、2017年には「対向車線衝突回避支援機能」を導入するなど、継続的な技術革新を行ってきた。
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240がその時代において「もっとも安全なクルマのひとつ」とされていたように、XC60もまた、最新のセーフティケージ構造と高度な運転支援技術により、現在の道路でもっとも安全な車種のひとつとされている。
またXC60は、ボルボの電動化戦略においても重要な架け橋となっている。プラグインハイブリッドモデルは、完全電動車への移行過程にあるユーザーに適しており、同社のデータによれば、これらのモデルの走行距離の約半分は電気のみでまかなわれているという。
安全への哲学と次世代への移行を両立させたXC60は、ボルボの新たなベンチマークとなりつつある。今後も同モデルは、家族の暮らしを支える存在でありつづけるだろう。