マシンは確実に進化するもトラブルに泣く! 2台の三菱トライトンが激走したARKラリー・カムイ (2/2ページ)

マシンの調子は上々! しかし……

 事実、65号車を駆る竹岡選手が「シフトチェンジが早くなっていて、昨年よりもドライビングがしやすくなりました。パフォーマンスとしては確実によくなっていると思います」とインプレッションすれば、66号車の川畑選手も「去年のクルマとはまったく別物です。とてもスムースでアクセルを安定して踏めるようになりましたし、シフトタイミングもDレンジに入れた状態でも高回転をキープできるようになったので、ちょうどいいパワーバンドで走れるようになりました」と好感触を見せていたのだが、2台のトライトンは苦戦を強いられることとなった。

「昨年に比べてクルマは進化しているし、木にぶつかりそうになるぐらい攻めてはいるんですけど、タイムに繋がりませんでした」と語りながらも、66号車の川畑選手はXC2クラスの2番手でレグ1をフィイッシュしたのだが、65号車の竹岡選手は、「確実にクルマはよくなっているんですけど、最後のSSでパンクをしました」とのことにより、5日のレグ1は4番手でフィニッシュした。

 一方、6日のレグ2では、「エンジンの調子が悪くなってパワーが出なくなったほか、シフトの変速もあまりしなくなって、思うように走れませんでした。3位を狙える位置にいたので、ちょっと悔しいですね」と竹岡選手が語るように、65号車は4位でフィニッシュ。

 さらに、「ドライからウエットに切り替わるところでオーバーランをしてしまって溝に落ちてしまいました。その後、溝から出て再出走することができましたが、トップタイムを出すことはできませんでした」と川畑選手が語るように、66号車もSS7でコースアウトを喫し、5位に終わることになったのである。

 このように、2台のトライトンにとって悔しい結果となったが、「表彰台を狙える位置にいるので、次戦までにトラブルの原因を突き詰めて対策したい」と65号車の竹岡選手。

「データは取れましたが、細かいセッティング変更ではトップとの差が詰まらないので、大きく仕様を変更したい」と66号車の川畑選手も前向きに語っているだけに、9月5〜7日、北海道帯広市を舞台に開催される全日本ラリー選手権第6戦「ラリー北海道」でも、同時開催で争われるXCRスプリントカップ北海道に挑む2台のトライトンに注目したいものだ。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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