アドバンなら安心と思って間違いなし! レジェンドレーシングドライバーふたりが「ADVAN Sport V107」を徹底チェックした (1/2ページ)

かつてのアドバンを知るレジェンドが語る現在のアドバンの進化

 電動化をはじめとするテクノロジーの発展で、飛躍的な進歩を遂げているクルマの動力性能や運動性能。しかし、それを十二分に引き出すには欠かせないアイテムがある。タイヤだ。

 タイヤ選びの重要性は、クルマを知れば知るほどわかってくる。とはいえ、クルマのタイプ、ドライグリップやウエットでの安全性、乗り心地など、求める要素によっても最適解は異なる。数ある銘柄から、自分の愛車に最適のモデルを見つけ出すのは意外に難しい。

 とりわけ、重心が高くウエイトも大きいSUV向けの要件と、スポーツ性能の両立が求められるパフォーマンスSUVは、難易度が高いカテゴリーだ。そこで今回は、スポーツカーからSUVまで広い範囲をターゲットに据えるパフォーマンスタイヤ「ADVAN Sport V107」を、メルセデス・ベンツGLCクーペに装着してその実力を探った。

 インプレッションをお願いしたのは、CARトップ誌上でもおなじみの中谷明彦氏と桂 伸一氏。モータージャーナリストにしてレーシングドライバーでもあり、タイヤテストの経験も豊富な両氏の厳しい目で、その走りを評価する。

『ADVAN』といえば、横浜ゴムのスポーツブランドとして知るクルマ好きも多いと思う。1963年に国内モータースポーツ向けのタイヤ供給を開始した横浜ゴムは、そこで培われたテクノロジーをフィードバックした商品を世に送り出すブランドとして、1978年にADVANブランドをスタートした。

 そのルーツや、世界の名だたるスポーツカーへの純正装着、さらにはADVANカラーと呼ばれる赤と黒をまとったレースカーの活躍から、スポーツタイヤやレースタイヤのイメージが強いADVANだが、現在は走り志向にとどまらない、全カテゴリーにおけるフラッグシップブランドへと進化を果たしている。

 そんなADVANのラインアップにおいて、運動性能と上質な乗り味を両立するのがADVAN Sportだ。想定したのは、国内外のプレミアムクラスのモデルへの装着。対応するカテゴリーは、スポーツカーやクーペ、セダンはもちろん、ハイパワー化が著しいSUVにまで及ぶ。現行モデルのパターンナンバーはV107。内燃エンジンとは桁違いのトルクを叩き出すハイエンドEVも視野に入れた、新時代のウルトラハイパフォーマンスタイヤである。

 ADVAN Sportは、前モデルのV105で『運動性能、快適性、安全性の高次元でのバランス』をコンセプトに掲げ、ニュルブルクリンクを本拠地としたハイレベルな開発・研究を実施。ロードスターやWRX STIといった国内のスポーツモデルから、メルセデス・ベンツやBMW、ポルシェなどの欧州プレミアムブランドまで、さまざまなメーカー/車種の純正装着タイヤにも選ばれた。

 V107は、V105のコンセプトを継承しつつ、ドライ/ウエット双方の性能や操縦安定性で従来を超えるレベルを実現。メルセデスAMGやBMW Mなど、プレミアムブランドのなかでもとくにパフォーマンス志向のモデルに純正採用されると、追ってリプレイスタイヤも投入。装着車種やサイズ展開の拡大を続けている。

 このV107はどのようなタイヤなのか、具体的に見ていこう。まずトレッドパターンは、イン側とアウト側が非対称。高剛性ワイドショルダーは、パターン剛性向上と接地面積拡大によりドライ性能を高め、幅広ストレートグルーブは排水性を上げることで、高速走行時の優れた耐ハイドロプレーニング性を発揮する。ご自身の愛車へも装着した経験がある桂さんは、それを実感したという。

「ストレートグルーブが太くて、ウエット性能も高いから、滑りにくい。トラクションコントロールが利いてしまうことはまったくなかったね、個人的な経験では」。

 さらに、リブ単位で断面のR形状を見直し。より曲線的にすることで、接地荷重がかかった際の面圧が均一になり、高速安定性がアップする。

「V105に比べて、高速での直進安定性が大幅によくなったので、履き替えてラクチンになったのを、よく覚えてるよ」。


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