ガルウイングにNOSでボルボの真面目イメージ払拭
Heico Sportiv/Burton スノーボードC30
ボルボのチューンファクトリーといえば、ヘイコは鉄板中の鉄板でしょう。SEMA向けコンセプトカー作りにもがっちりコミットしており、なんとスノーボードのトップブランド「バートン」とのコラボレーションを実現させています。
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まずはチューニングメニューを紹介すると、2.5リッターのT5エンジンにボルグワーナー製ターボとウェイストゲートを装着。詳細な数値は未公表ながら、推定300馬力までパワーアップされた模様。
また、テールエンドからヘイコのオリジナルマフラーをチラ見せさせるなどチューナーの存在もしっかり主張しています。
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そして、先のエボルブ同様にハルデックスの全輪駆動システムを導入し、強化サスを装着。その結果、ヘイコのロゴ入り245/40R18のタイヤを洒落こんで、アーバンからバックカントリーまで胸のすくような走りが可能になっているとのこと。
さらに、バートンらしさをアピールするのはリヤコンパートメントに設置された収納ユニット。ヘルメットやブーツといったスノーボードのギアを効率的に収納できるよう設計されています。また、ボードに関しても専用ルーフレールとラックを装備することでスマートに載せることが可能。カモフラのボディペイントと相まって、カッコいいゲレンデエクスプレスに仕上がっているわけです。
IPD C30
IPDは、1950年代からボルボのパーツベンダーとして活躍している老舗チューナー。1960年代からはレース活動にも積極的で、北米ではボルボといえばIPDというくらいの地位を築いているようです。
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そんな彼らがコンセプトワークに加わったC30は、なんとガルウィングを採用した魔改造マシンとなりました。単純にドアの開閉機構を改造するだけなら、切った貼ったマシンと同じですが、IPDはボルボのインフレータブルカーテン(IC)がしっかり機能するようにカスタム。ICはフロントからサイドウインドウにかけて開くエアバッグシステムで、これを活かしたガルウイングにする技術はさすがIPDならではといったところ。
さらに、エンジンチューンもターボとスーパーチャージャーをツインで搭載という3台中でもっとも過激なメニューを採用。しかも、アメリカで開催されるSEMAを意識したのかニトロ(亜酸化窒素)のタンクをこれ見よがしに搭載するというパワージャンキーぶり(笑)。とにかく、アメリカ人はニトロのタンク積んでるだけで大喜びしてくれますからね。
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とはいえ、最大出力は384馬力と予想よりは少なめ。これはIPDが低中速域を重視した結果で、じつは2200rpmで553Nmもの鬼トルクを発生させています。先の2車と違ってFFのままなので実際のトラクションは気になるものの、少なくともシグナルグランプリは強そうな予感です。
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ともあれ、一番ぶっ飛んでいるのにボディカラーはスウェーデン国旗を模したブルー&イエローを選ぶあたり、IPDのジョークなのか愛国心なのかあいまいなところが好感を持てるのではないでしょうか。