中古車戦線異常アリ! いま旧車のタマが減るばかりか現行モデルの中古価格まで高騰!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■昨今は旧車の中古車物件が激減して価格は上昇傾向にある

■海外バイヤーによる買い占めや日本国内の物価・部材費高騰が影響していると考えられる

■新車納期の長期化が追い風となって高年式中古車のニーズも急増中

外国人が狙う日本の中古車

 時間があると、大手中古車検索サイトで旧車の中古物件を眺めることがよくある。この前、久しぶりに旧車物件を検索すると、価格自体も総額表示にまだ慣れないところもあるなか、それでも高値傾向が顕著になったなあと感じたのだが、なにより物件数の極端な減少傾向を強く感じた。

 日本車のなかではもっとも長い歴史をもち、いまもなお現役でラインアップされているトヨタ・クラウンでは、以前は数台は必ず掲載されていた初代、いわゆる「観音開きクラウン」は1台も掲載されていなかった。2代目も掲載台数が少ないイメージが強いが、3代目や4代目もそれほど多くなく、とにかく年式の古い順番で見ていくと、あっという間に1974年にデビューした5代目となってしまう。

 掲載台数が減っていることが、即市場に出まわっている物件数の減少につながる、とするのは早計かもしれないが、ここのところクルマに限らず日本を訪れる外国人があらゆるジャンルで年代物の商品を積極的に購入し、それがもとで相場が吊り上がっているとの話はよく耳にすることがあり、つい脳内でそれとリンクしてしまった。

 少し前には、日産スカイラインGT-Rなど日本メーカーの高性能スポーツカーが海外バイヤーに積極的に買われていることが話題となっていたが、現状ではそのような傾向が広範囲に渡っているようで、トヨタ・カローラの物件情報をみると、初代より2代目や3代目のほうが中古車価格は高くなっていた。カローラは2代目以降広く海外でも普及するようになったので、やはり海外市場というものの影響を感じてしまう。

 ここ最近、日本では物価上昇が顕著となり社会問題化しているが、それでもとくに欧米人からみればまだまだ日本での買い物はバーゲンセールのように映るようだ。東京では新築マンションの平均販売価格が1億円を超えたとされるが、外国人がこぞって購入していると聞く。

 年代もののクルマ、つまりヴィンテージカーの相場も、欧米などに比べればまだまだバーゲンプライスのようだし、先行投資目的で今後相場が上がりそうなモデルにまで手を出しているようにも見える。

 そもそも、日本から輸出される中古車は走行距離もそれほど伸びていないし、日本人は一般的に大切に乗るために程度もよいので、実用車としてのニーズにおいての海外における人気の高さはいまさら語る必要もなく一般的となっている。最近では、東南アジアなどを中心としてほぼ未使用の軽自動車が日本から中古車輸出され高値で取引されたり、軽トラックが世界的に注目されているのも有名な話となっている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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