運転技能が高くないと試験に合格できない
教習指導員の審査は難しいのか?
少し話が脱線してしまいましたが、教習指導員の資格を取得するためには、公安委員会が行っている審査(いわゆる試験)に合格しなければなりません。
審査の内容は、道路交通法をはじめとする交通ルールに関する知識のほか、運転指導に必要な教育知識や心理学まで多岐にわたります。これら運転指導に関する知識の審査に合格するためには、法律や教育知識などの内容をほぼすべて暗記しなければ、合格点に達することができません。
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もちろん、運転技術も審査の対象です。運転の審査では一般的な免許取得よりも基準が厳しく、85点以上でなければ合格できません。ちなみに、教習指導員の運転を採点するのは公安委員会つまり警察となります。審査を受けるときの緊張感やピリついた空気感は、運転免許を取得するときの試験を上まわるほどです。
じつは免許の色がブルーでも指導員の仕事はできる
教習指導員として指定自動車教習所に勤務していたときをはじめ、いまでもよく聞かれるのが「教習所の指導員って免許の色はゴールド?」という質問です。
結論からお伝えすると、免許の色がブルーでも教習指導員の仕事に従事することはできます。ただし、重大な交通事故などを起こしてしまうと、資格者証を返納するよう公安委員会から命令されます。
また、教習指導員の資格を保有していると、「すべての運転免許をもっているのか?(フルビットか?)」と聞かれることもありますが、教習指導員はすべての運転免許を保有していなくても従事することができます。
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ここまで解説してきた内容をまとめると、教習指導員は一般的な運転免許保有者よりも運転技術が高いだけでなく、安全運転に関する知識も豊富な人たちです。
運転免許を取得するときに運転が下手でも、指導員になる過程で安全な運転を徹底的に叩き込まれるため、公安委員会の審査を受けるときに運転が下手な指導員のタマゴはいないといえるでしょう。