見た目に負けない怒涛のパフォーマンスを発揮
 インテリアのフィニッシュもまた素晴らしい。内装に使用されるのは最高級のレザーや軽量なアルカンターラ。ボーフェンジーペンはスタンダードなカラーパレットに16色を用意しているが、さらに45色のアディショナルカラーを設定する。参考までにそのラグジュアリーの極みともいえるインテリアを熟練した職人が製作するために必要な時間は130時間以上とされている。
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 ボーフェンジーペン・ザガートのベースとなっているのは、BMWのハイパフォーマンスモデル、M4だ。したがってフロントには3リッターの直列6気筒、Mツインパワーターボエンジンが搭載され、これには8速のMステップトロニックトランスミッションが組み合わされる。
 エキゾーストシステムは、スロベニアのアクラポビッチとの共同開発によるもので、チタンなどの素材を使用することで、一般的なシステムより約40%も軽量に仕上げることが可能になったという。
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 最高出力の611馬力、そして最大トルクの700Nmは、いずれもM4を超えるスペック。実際には81馬力、50Nmのエクストラを得た計算になる。
 シャシーのセッティングももちろんボーフェンジーペン・ザガート独自のもの。専用のビルシュタイン製可変ダンパーを備え、カスタマーはコンフォート、スポーツ、そしてスポーツ・プラスという3タイプのセッティングを、走行シーンに応じて自由に切り替えることができる。
 これまでのアルピナ車をドライブすると、誰もがまず驚かされたのは乗り心地の素晴らしさであるはずだが、そのコンセプトはボーフェンジーペン・ザガートにも確実に受け継がれている。
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 注目の運動性能データは、0-100km/h加速が3.3秒。最高速は300km/h以上と発表されており、それがカスタマーにとって魅力的な数字と感じられることは疑う余地がない。
 前で触れた130時間というインテリアの製作時間を含め、1台の製作に必要な時間は250時間以上。ボーフェンジーペンによれば、その生産台数は厳密に制限されるということだが、具体的な数字は明らかにされていない。いずれにしても、実際にそのキーを手に入れることができるカスタマーは、かなり少数に限られることは間違いないだろう。
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 ボーフェンジーペンとザガートのコラボによって誕生した、まさにラグジュアリーGTの世界を再定義するかのようなニューモデル、ボーフェンジーペン・ザガート。その存在には早くも世界からの熱い視線が集まっている。2025年末までに正式な価格が発表されたあと、納車は2026年夏から開始される予定。さらなる続報を待ちたい1台である。
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