あらゆる新車に乗ってるジャーナリストが太鼓判! 各ジャンル文句なしにおすすめできるクルマの実名7台 (2/2ページ)

現状では文句なしの完成度

●ミニバン編:ホンダ・フリード/トヨタ・アルファード

 ミニバンの1台目は何といっても、2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞のホンダ・フリードだ。3列シートを基本に、2列シート仕様もラインアップ。AIRとクロスターのふたつのキャラクターを用意するとともに、パワーユニットは先代の1モーターとなるSPORT HYBRID i-DCDから、2モーターハイブリッドシステム、1.5リッター直4エンジン(106馬力・13.0kg-m)+モーター(123馬力・25.8kg-m)のスペックをもつ最新のe:HEVを搭載。

 WLTCモードによる最高燃費性能は先代最高の20.9km/Lから、新型のAIR(FF)6人乗りで25.6km/Lにまで向上(ガソリンモデルもある)。ついに電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能が備わり、機能面も鉄壁だ。

 フリードがすごいのは、それだけじゃない。走行性能はクラスベストで、とくに車内の静かさが特筆点。さらに後席エアコン吹き出し口を持たないコンパクトミニバンとして初の”リヤクーラー”を用意(ライバルのシエンタはサーキュレーター)。広大な室内空間だけに後席の空調環境でもうひとつだったコンパクトミニバンの2/3列目席の快適性を大いに高めてくれている。

 自動車の専門家による2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのも納得である。ちなみに選考委員の筆者もフリードに最高点の10点満点を投票した。

 ミニバンの2台目は、もう言うまでもない売れに売れているトヨタ・アルファードだ。高価だが、最上級のミニバン、室内空間、装備、ミニバンとしての走行性能を望む人にはこれしかない選択となる。当初はHEV(2WD)で860万円からのエグゼクティブラウンジがスタートグレードだったものの、いまでは510万円からのハイブリッドのX、555万円からのガソリン、HEVが選べるZグレードが加わり、グッと身近になっている。

 エグゼクティブラウンジ以上はこの先の下取り価格も文句なしのはずで、乗って損をしない代表格ともいえる最上級ミニバンだ。アルファードは街に溢れているから、ちょっと……というなら、ヴェルファイアの選択もあり、こちらはドライバーも運転が楽しいドライバーズカー的キャラクターのもち主だ。

●SUV編:スバル・フォレスター/トヨタ・クラウンエステート

 SUVでは最新のスバル・フォレスターを挙げたい。デザインからから開発されたというだけあって、スバル車のエクステリアデザインとしては出色の出来。さらにストロングハイブリッド採用によるスバルの弱点だった燃費性能も文句なし。東京~浜名湖往復、新東名120km/h区間の走行、山道走行、気温30度超え、3名+2泊3日分の大荷物という条件下で15km/L以上の実燃費を叩き出したほど。

 滑らかで静かで安定しまくった走行性能も褒められる。もちろん、EXグレードならハンズオフドライブなどを可能にしてくれる”ぶつからないクルマ!?”のアイサイトに加え、アイサイトXを標準装備。安全性、安心感もまたバッチリなのである。

 続いては、クラウンエステートだ。「あれっ、クラウンエステートはステーションワゴンじゃないの?」と思うかも知れないが、トヨタの分類ではSUVになる。とはいえ、クラウンならではの快適性と、ステーションワゴンとしての荷室の使い勝手、全長2mにもなる拡大フラットフロアを実現するシートアレンジなど、大きめのサイズながら、高級SUV/ステーションワゴンとしての資質、存在感は申し分なし。

 個人的にはベストクラウンと呼びたくなるほどの完成度があると思える。とくにロングドライブでの快適性、疲れにくさはさすがクラウン一族。プロアクティブドライビングアシストの便利さや渋滞時ハンズオフドライブも快適性に大きく貢献してくれる。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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