最新のフェラーリを武器にチャンピオンを狙う
世界での累計ダウンロード数が1億DLを突破したという人気スマホゲーム「にゃんこ大戦争」を手掛けるポノスが運営するレーシングチームが、PONOS RACINGだ。スーパーGTには昨年から参戦を開始し、最新鋭のフェラーリ296 GT3で度々光る速さを見せている。

昨年は辻子依旦オーナーと関係の深いケイ・コッツォリーノのチームメイトに、フェラーリの女性ファクトリードライバーであるリル・ワドゥーを起用して話題を集めたほか、雨のSUGOではミシュランタイヤの優位性も活かして優勝を争い、2位表彰台を獲得した。今年はワドゥーに代わって篠原拓朗が加入し、タイヤはミシュランからダンロップにスイッチ。新体制の下でさらなる好結果を狙う。
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イタリア人の父と日本人の母を持つコッツォリーノは日本語、イタリア語、英語が堪能で、ワールドワイドに活躍することを目指すPONOS RACINGにとってはうってつけの人材だ。
ちなみに父のカルミネ・コッツォリーノ氏は1987年に神楽坂で「リストランテ・カルミネ」を開業し、日本におけるイタリアンブームを牽引したパイオニア的存在。息子のケイも、フォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)までステップアップしたあとはレースから離れ、家業を継いだこともあった。店長として店を切り盛りしていたが、「やはり父は超えられない」との思いから一念発起。自己資金で再びレースの世界に飛び込み、プロフェッショナルドライバーとしての道を確立して今に至る。
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また、多才なコッツォリーノとペアを組む篠原は、昨年LEON RACINGで初王座まであと一歩というところまで迫った注目株。30歳を迎え、同じくレーサーの平川真子と結婚し心機一転の1年となる。そんな篠原はカメラが趣味であることはファンにとってはお馴染みとなっているが、他にも好きなものがあるという。
「レゴが昔から好きです。大人になってからの方が好きかもしれませんね」
曰く、レゴの一番の魅力は「買った時のワクワク感」。特に大型の作品が好きとのことで、「今狙っているのはピラミッドのレゴです」と話してくれた。
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辻子オーナーはスーパーGTこそ自らステアリングを握らないが、2023年にはコッツォリーノらとル・マン24時間に挑戦した経験もあるジェントルマンドライバー。このときはケッセル・レーシングとしてのエントリーだったが、次なる野望はPONOS RACINGとして参戦して勝利を収めることだ。最近では富士スピードウェイ近くに自社ファクトリーも構えた。
そんなチームオーナーのことをコッツォリーノはこう評した。
「(辻子氏は)世代も近いですが、モータースポーツを本当に愛していて、すべてにおいて全力です。このPONOS RACINGの活動もそうですが、勝つため、結果を残すためになんでもやってみようというスタンスで、常に目標値を高く持つ。そういった方針を持つオーナーですね」
