これからもカローラが結ぶトヨタと岩手とオーナーの絆
自動車メーカーが主催するイベントならではの楽しさは、終日に渡り会場内のオリジナルラジオでも発信された。「カローラ・オブ・ザ・フューチャー」と題された番組では、カローラシリーズのチーフエンジニアである福島徹氏とGRカローラのチーフエンジニアである坂本尚之氏が登壇し、開発の秘話やカローラ誕生60周年に向けた取り組み、モータースポーツ参戦や将来のパワーユニットなど、参加者からの質問に答えるカタチでトークを展開した。
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とくに会場が湧いたのは、WRCへの挑戦についてだ。トヨタが1973年にWRCで初優勝を果たしたマシンがTE20型のカローラであったこと、東京オートサロンでGRカローラのラリーコンセプトがデモランをおこなったことなどを挙げ、明言こそ避けたもののカローラ・ファンとしては期待せざるを得ないコメントが相次いだ。
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トヨタ自動車東日本は東日本大震災の翌年である2012年7月に設立され、復興にあらゆる面で協力しつつ東北の魅力を作るために歩みを進めてきた。その取り組みは単に自動車を生産するだけにとどまらず、一般社団法人TAGAを設立しカーボンニュートラルの推進、高い防災性を誇る金ケ崎レジリエンスグリッドの構築など、テーマに掲げた「東北をずっともっと元気に」のとおりに、復興の先まで見据えた活動を地域に密着しながら続けている。
トヨタ自動車東日本とカローラの関わりは、前身となる企業のひとつである関東自動車工業が初代カローラバンの開発と生産を担ったことを発端としており、その歴史は早くも半世紀に及ぶ。以降も派生モデルを含めて多くのカローラを生産し続けており、カローラクロスがそこへ新たに加わったのは前述したとおりだ。
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これからも「メイド・イン・東北」を合言葉に、クルマと東北地方の魅力を世界へ発信していく。その心意気は会場を訪れた大勢のファンに間違いなく伝わったはずだ。