この記事をまとめると
■5代目オデッセイの中古車はコミコミ100万円以下で手に入れることが可能だ
■2013~2016年のアブソルートの足はファミリーミニバンとしてはハードすぎる
■2016年2月5日以降に発売のハイブリッドのアブソルートと標準車のハイブリッドの中古車はオススメだ
5代目オデッセイの初期モノ中古車って買い?
1994年に誕生した国産乗用ミニバンで、ファミリーミニバンのパイオニア的存在だったのがホンダ・オデッセイだった。1~4代目まではリヤヒンジ式ドアを採用し、とくに2代目で加わったアブソルート、3~4代目の低重心低全高パッケージを纏ったアブソルートは、いまでも語り継がれる”走り好き”にも好評のスポーティミニバンというキャラクターのもち主だ。
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そして2013年に登場した5代目は、ついにリヤスライドドアを採用しつつ、Lクラスミニバンとしては比較的低重心で、ホンダミニバンらしい走りにもこだわった、ライバルメーカーのミニバン開発陣に「ミニバンの皮をかぶったスポーツカー」と称されたホンダらしい硬派な走りを優先したミニバンだったのだ。
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その後、ステップワゴンなどに代表されるボックス型ミニバンが幅を利かせるようになり、2021年6月には生産していた狭山工場の閉鎖とともに日本仕様の生産終了が決定。
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しかし、ホンダミニバンファンはもちろん、ホンダ社内にもオデッセイファンが少なくなく、2023年12月8日に5代目オデッセイの改良版がアブソルートのみで復活。具体的には、継続して売られていた中国の広汽本田汽車で生産される5代目一部改良モデルを日本導入させたのだ。
5代目オデッセイ・アブソルートのフロントスタイリング画像はこちら
そんな5代目オデッセイの中古車と言えば、初期型の2013年モデルから、コミコミ100万円以下で手に入れることが可能だが、果たして初期型、ここでは2015年モデルまでの中古車は「買い」かを、2代目オデッセイV6アブソルートに10年近く乗り続けた、オデッセイファンでもある筆者が解説したい。
2代目オデッセイV6アブソルートのフロントスタイリング画像はこちら
2013年に5代目オデッセイが登場した際も、ホンダらしい走りのミニバンとしてアブソルートが人気で、中古車市場でも5代目オデッセイの初期型アブソルートの在庫も多いのだが、ミニバンに何を求めるかで、評価はまったく異なる。
じつは、2013~2016年モデルのアブソルートの足はかなり硬く、先にも触れたようにライバルメーカーのミニバン開発陣から「スポーツカーの皮を被ったミニバン」と評されたものだが、その本当の意味は、決して褒め言葉ではなかった。そう、ドライバーにとっては、サーキットだって走れるようなスポーツ性能に満足できても、2・3列目席の乗員にとっては、段差、マンホール越えでの突き上げが厳しく、ファミリーミニバンとしてはハードすぎる乗り心地だったのだ。
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実際、筆者の知り合いの某自動車専門誌の編集長も、うっかり5代目の初期型アブソルートを手に入れたのだが、助手席の乗車を含め、家族からは大ブーイングの嵐だったというのだ。
つまり、ミニバンに多人数乗用車としての快適性、とくに長距離移動での居心地のよさを求めるのであれば、5代目オデッセイの初期型は要注意、ということになる。