WRXの新型はハッチバックか? かつてハッチバックで人気を博したGR型インプレッサを振り返る (2/2ページ)

メカニズムは大きく変わらないが細部が進化

 パワーユニットは型式こそ従来型と同じEJ20だが、可変バルブタイミング機構を新たに排気側にも追加しデュアルAVCSとしたほか、出力特性を変更できるSIドライブも装備。最高出力は限定車を除くWRXシリーズで初の280馬力を突破した308馬力へと大きく向上した。

 駆動系では、トランスミッションこそ3代目と同じTY85型6速MTを踏襲しているが、ドライバーズコントロールセンターデフのオートモードを3モードから選択できるマルチモードDCCDを搭載し、横滑り防止装置も2モードから選択可能なマルチモードVDCを搭載。メカニズムの電子制御化が大きく進化していることが特徴だ。

 さらに快適性も向上。軽量コンペティションモデルのスペックC以外では、ヒーテッドドアミラーやワイパーデアイサー、ヘッドランプウオッシャーなど、レガシィ系に装備されていた視界拡張装備が数多く採用されたこともトピックだ。

 2009年にはボディをそのままに、エンジンを輸出用のEJ25へ換装し、トランスミッションを5速ATとしたWRX STI A-Line(GRF型)を追加。イージーにWRX STIの走りを楽しむことができるほか、グランドツーリング的要素も兼ね備えたモデルとして人気を博した。ほかにも軽量モデルのスペックCやSTIコンプリートカーであるSTI20周年記念車、R205など魅力的なモデルが数多く設定された。

 モータースポーツの世界では、WRCこそ投入後早々に撤退してしまったものの、全日本ラリーなどではその力強い走りにいまもなお魅了されているプロドライバーも多いのだとか。

 モビリティショーで発表となる新型車に思いをはせながら、改めてGR型に注目してみてはいかがだろう?


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