ベテランと新人ドライバーが新型マシンを武器にチャンピオンを目指す! 「18号車 TEAM UPGARAGE 」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

チーム初の海外製マシンを導入

 チームの母体は自動車とバイクのリユース専門店アップガレージ。2015年からSUPER GTに参戦している。2018年まではマザーシャシーのトヨタ86を使い、2018年の開幕戦でチーム初優勝を遂げた。2019年からはホンダNSX GT3にスイッチ。

「18号車 TEAM UPGARAGE 」【SUPER GT 2025 GT300クラス オールチームラインアップ】

 チーム2年目の小林崇志が指導役として、これまで太田格之進や小出 峻といったホンダの若手ドライバーがこのチームで育ち、GT500クラスへステップアップしている。今シーズンは6年間使用してきたNSXからメルセデスAMGへと車両を変更。ただし、ホンダの若手育成という役目は変わらず、昨年FIA F4でチャンピオンに輝いた野村勇斗が加入した。

 これまではトヨタ、ホンダと国産車での参戦を続けていたアップガレージが、今シーズンは初めて海外製のGT3車両を使うことに。「昨年まではM-TECさんがパーツを持っていたので頼めばすぐに手に入っていたのですが、レーシングカーを輸入するところからというのは我々としても初めてだったので、そのやり取りはすごく大変でした。

 パーツが届くまでにも時間がかかって、開幕前の岡山公式テストのときも、パーツ類が届くのがギリギリになったので、直接サーキットに届けてもらってピットガレージでクルマを仕上げました」というのはスタッフ談。

「吊るしの状態でもいいスピードを見せてくれますね」とクルマのポテンシャルにも好感触だ。「うちのメンテナンスはセルブスジャパンさんですが、あそこまでNSXを仕上げてくれた彼らが、今度はAMGのポテンシャルをどこまで引き上げてくれるのか楽しみです」

 2009年の第6戦鈴鹿大会でサードドライバーとしてGT500クラスにデビューした小林崇志。じつはチームの手違いで、新人ながらQ3に出走することになった小林は当時、見事にポールポジションを獲得し鮮烈なGTデビューを果たした。

 2018年からアップガレージファミリーとして、現在は若手育成にも力を入れているほか、2025年はジャパンカップにも参戦。愛車S660での走行会やドライビングレッスンなど多忙を極めるなか、先日はホノルルトライアスロンにチャレンジ! 目標タイムを切れて満足の様子だ。

 そして、そんな小林のチームメイトとして今年チームに加入したのが野村勇斗。若手新人ドライバーは弟キャラのようでチームスタッフからもかわいがられているという。ただ、ひとたびクルマに乗ると冷静。これまで卒業していった先輩ドライバーたちも、デビューレースでは無線のやり取りなどにもだいぶ苦労していたというが、野村は初戦からスムーズに話していたという。

 今シーズン参戦している全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権でもチャンピオン争いを繰り広げている、楽しみな逸材だ。

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