この記事をまとめると
■「F1モナコGP」は世界三大レースと呼ばれ伝統あるF1屈指の難コースだ
■「モナコの1勝はほかでの3勝」といわれるほどモナコでの勝利は格別の評価を受ける
■ドライバーが技量・精神力・平常心を確立しているかの推測も本GPの醍醐味のひとつだ
高い精神力でないと勝てない環境だからこそ生まれるドラマがある
「ル・マン24時間レース」、「インディアナポリス500マイルレース(インディ500)」と並んで、世界三大レースと呼ばれるF1の「モナコグランプリ」。1929年に第1回モナコGPを開催した伝統あるコースだ。「地中海の宝石」と称される美しいモナコの海岸線が舞台となる市街地コースで、F1屈指の難コースとして知られている。
1965年のモナコGPのワンシーン画像はこちら
しかし、古くからある市街地コースであるがゆえに、コース幅が狭く、ランオフエリアも皆無に近く、F1開催地でもっとも短い全長となる3.337kmのコースに、18のコーナーがあるテクニカルなレイアウトで、大きく、長くなった現代のF1マシンでは、ほぼオーバーテイクができないともいわれている。
実際、2025年の決勝中のオーバーテイクは2回。2024年は3回。2021年はオーバーテイク数ゼロを記録。ただ、2023年は9回で2022年は8回なので、まったく抜けないというわけではない。
絶対に抜けないとまで言われるモナコGPの存在意義を問う画像はこちら
とはいえ、予選の順位でほぼ決勝の順位が決まってしまうのも事実だ。
それを鑑みて、今年は最低2回のピットストップを義務付ける「モナコ特別ローカルルール」を導入したが、これも不発に終わってしまい、ドライバーからも不評だった。現状では、1周あたり5秒速くても前のクルマを抜けないのがモナコといわれているが、このコースで今後もF1グランプリを開催し続ける意味はあるのだろうか?
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