資格が必要な理由に納得
さて、次はウォーキーフォークリフトの疑似体験だが、その前に少しだけ予備知識を書いておこう。
ウォーキーフォークリフトとは、歩行操作式のフォークリフトのことで、操作する人間の搭乗スペースがないのが特徴だ。簡単にいえばハンドフォークリフトに移動とツメを動かす動力が付いた形だ。よく見かけるフォークリフトと比較すると世間の認知度は低いが、世界のフォークリフトの30%ほどは、歩行操作式だといわれるほどの普及率なのだ。
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さて、このウォーキーフォークリフトの疑似体験だが、免許がない筆者は一部のスイッチを押せるのみ。移動も荷物の上げ下ろしもできないなら、単純にスイッチオンとツメの上げ下ろしをやらせてもらった。もちろん荷物はナシだ。
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ウォーキーフォークリフトの場合、ツメの操作はスイッチで行なうことになる。ハンドフォークの場合は、ハンドル部分を上下に動かすことでツメを動かしたが、ウォーキーフォークリフトに付いているハンドルは移動時の方向を決めるための装置だ。移動の場合は、ハンドル部分に前進後進のスイッチがあるので、これを指で操作して移動させる。そしてツメの上下もハンドル部分にあるスイッチで行うことができる。
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実際にパレットをもち上げてもらったが、パワフルという表現がピッタリだった。
では、ここで今回の疑似体験で新鮮に感じたことを紹介しよう。それは進行方向とハンドル操作が逆ということだ。画像の説明をすると、進みたい方向は左なのだが、ハンドルは右に切られている。どうしてこうなってしまうかというと、フォークリフトが後ろのタイヤが動く後輪操舵だからだ。
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これは、狭いスペースでも小まわりが利くように設計されているからだが、実際に見てみたいとわからない目からウロコのポイントだった。歩いて使うウォーキーフォークリフトでさえこんな具合だから、実際の搭乗型フォークリフトを操作が簡単ではないことが想像できた。
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では最後になったが、ウォーキーハンドリフトの安全面について触れておこう。
歩いて使うという性格上、どうしても操縦者と本体の距離は近くなってしまう。そして後退するときに車体の下に操縦者のつま先が入り込まないようにゴムスカートで守られている。
今回動かせたのはハンドフォークリフトとウォーキーフォークリフトだけだったが、このほかにもリーチフォークリフトとカウンターフォクリフトが控えているのだ。フォークリフトの疑似体験は、さらなるフォークリフトへと続いていく。乞うご期待!
取材・撮影協力
(株)ロジ・テック トーシン
神奈川県川崎市宮前区馬絹2-2-31
https://www.to-sin.com/