危険はないのか? 料金は高い? アメリカでは浸透しているライドシェアに6回乗ってみた (2/2ページ)

全体的に相場が高いのがアメリカのライドシェア

 買い物を終えてホテルへ帰るために再びマッチングを試みる。マッチングしたのは10代目シボレー・インパラ(2014~2020年)で、ドライバーは南アジア系の年配の男性だった。筆者に興味があったのか根掘り葉掘り聞いてきて、このときの車内も大盛り上がり。その後、無事にホテルに到着した。

 ヤリスとインパラのドライバーのチップは金額が表示され、利用者側で選択するようになっていた。このときの料金は安価であった。

 後日、用事のあった出先から空港近くまで再びライドシェアを利用するために呼ぶと、恰幅のいい年配の白人男性が運転するホンダ・アコード(アメリカでの8代目)がマッチングした。このドライバーは寡黙に運転を続けてくれたが、印象は悪くなかった

 今回、帰国はロサンゼルスから直行便ではなく、一旦ミネソタ州のミネアポリスへ行き、ミネアポリス発羽田行きの便を選んだ。ミネソタへの移動のため、宿泊先から空港まで再度マッチングを試みると、テスラ・モデルYとマッチングした。ドライバーは若い黒人男性であった。

 荷物はドライバーがリヤゲートを開けただけで、筆者が積み込んだ。車内は会話なしで空港に到着、到着時も荷物は筆者が降ろした。ということで、このドライバーにはとくにチップは払わなかった。

 翌朝帰国便に乗るので、夕方ミネアポリス空港に到着し、最寄りホテルへの移動のため、またまたライドシェアのマッチングを試みた。ここでマッチングしたのはICE(内燃機関)となる三菱アウトランダー(現行型)。赤い車体色のアウトランダーなので、乗り場で待っているとすぐに来たのがわかった。ドライバーは若いアフリカ系の男性。

 空港最寄りとはいえ、フリーウェイを使うほどの移動距離となり、車内では雑談のなかで、ドライバーに「日本まで12時間かかる」と伝えると、「俺の国までは20時間かかる」とマウントをとられてしまった(筆者は無害に見えるのか海外だと地元の人によく声をかけられる……)。

 そんなこんなで、今回計6回ライドシェアを利用したが、危険な体験というものはなかった。還暦近い筆者のような男性ということもあるのかもしれないが、利用者が女性だったらドライバーに対する印象や、実際に危険な目に遭うリスクは変わってくるのかもしれない。

 なお、気になったのは利用料金で、決して安くはないどころかむしろ高めの印象を受けた。10分ほどの日系スーパーまでを例にすると、往路が約18ドル(約2700円)、復路で約16ドル(約2400円)であった。これは日本のタクシー並みといったところともいえる。

 東南アジアやインドでも、国によってはライドシェアにお世話になることが多いが、今回利用した料金では、それほど安いものとはいえなかった。筆者は、世界一安い相場のインドなどでの利用が多いことも影響しているのかもしれないが……。

 しかし、ほとんどのケース(ロサンゼルスエリア)では、2分ぐらいで車両とマッチングして、すぐ迎えにきてもらえる時間の早さには利便性の高さを感じた。過去にはタクシーを呼んだこともあるが、少なくともタクシーよりは確実に早く乗車することができるのは間違いないと思う。

 たった6回ですべてを語ることはできないが、乗車後には必ずドライバー評価が求められることもあるので、これで一定のサービスレベルを保つことができているのだが、それでもドライバーが加害者となる犯罪が存在するのも、過去の事例を見ると事実である。

 今回、タイプは異なるが感じのいいドライバーばかりだったのは、たまたまの出来事だったのかもしれない。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報