BMWの新たな一手「水素」で走る「iX5ハイドロジェン」に注目必至! ガソリン・ディーゼル・BEV・FCVのフルラインアップで2028年までに40車種を投入する!! 【ジャパンモビリティショー2025】 (2/2ページ)

BMWは次世代で水素も電気もガソリンも用意する

 iX5ハイドロジェンに搭載されている水素燃料電池ユニットはいまや第3世代となり、フューエルセル・システムは従来より25%の小型化を実現したほか、コンポーネントの最適化によって効率もさらに向上したという。これは、将来の車両アーキテクチャーにシームレスな統合が可能、つまり高度な汎用性を持たされたユニットだとしている。

 言うまでもなく、水素と酸素の化学反応によって生み出される電気エネルギーでモーターを駆動する仕組みは、温室効果ガスを一切排出しない。また、いまだに水素と聞くと爆発などを危ぶむ方もいるが、まったくの杞憂に過ぎない。なにしろiX5ハイドロジェンは20カ国にわたり100万kmの走行テストを実施しており、安全性は従来のモデルとなんら変わりはない。

 また、2本の水素タンクをフル充填すれば(6kg)外気温に左右されることなく最大504kmの航続距離を誇る。充填に要する時間も5分未満と、使い勝手も申し分のないもの。最高出力についても295kW(401馬力)を発揮、6秒未満で0-100km/h加速をこなすとなれば、ドライビングプレジャーへの期待も高まるというもの。

 一方で、水素燃料消費率(複合、WLTPモード)119km/kgと好データを誇る。このあたりはトヨタとの共同開発というシナジーが奏功しているに違いない。

 そして、カンファレンスとは別に開催されたワークショップでは、水素燃料プロジェクトの初期から、実証実験での成果、量産化への準備などが語られ、より具体的な魅力が明らかにされたこともお伝えしておこう。なお、iX5ハイドロジェンは、前述の新型40車種に含まれており、2028年のローンチが予定されている。その際、iX5は新型へとモデルチェンジがなされるとのこと。

 今回のショーでは、実車はもちろんのこと、フューエルセルシステム単体のチェックもできるので、BMWの先進性をぜひ確かめてほしい。

 そのほか、数々の話題モデルが目白押しのBMWブース。

 徹底的な軽量化により、ニュル北コースで7分25秒という驚異的なタイムを記録した「M2CS」は、日本でも限定で87台が発売される。

 また、次世代BMWの旗頭となるノイエクラッセ、その第1弾モデルである「iX3」、さらには市販されるコンセプトモデルとして話題の「スピードトップ」など見応えのあるモデルが待ち構えている。

 ジャパンモビリティショー2025では、BMWブースを見逃すことなくチェックしていただきたい。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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