一般人が入れないエリアばかりの異様な光景
大井コンテナふ頭では、いたるところにコンテナが置かれているが、そんななかでもちょっと気になる施設がふたつあったので説明しておこう。まず大きく書かれた「バンプール」という文字。
「空バン」と呼ばれる荷物が空になった海上コンテナを、一時的に保管や管理をする場所だ。輸入後に荷物を降ろした空コンテナの返却先や、輸出用に荷物を積むための空コンテナを受け取る場所として使用され、コンテナの点検、修理、洗浄などの業務も行われる場合もある。
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さらに場所を移動すると、これは大井コンテナふ頭、というよりもコンテナを大量に扱うふ頭ならではの景色に出会った。
それがコンテナトレーラーの大行列だ。ただコンテナトレーラーが路上駐車しているのではなく、よく見ると頭上に「1・2号バース」などと書かれた看板があり、その並びの左右は分離帯で区切られている。もし間違ってこの車線に紛れ込んでしまったら、当分は身動きできない構造なのは一目瞭然だ。
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この恐ろしい光景の正体は大井コンテナふ頭の特徴でもあり、都道316号に伸びている合計7つの車線は、7つのコンテナヤードに対応しているのだ。ちなみにコンテナヤード(CY)とは輸出入時の実入り・空コンテナを一時的に集積や保管し、船舶と陸上輸送の間でコンテナをやり取りする役割を担っている。
つまりこれらの車線は各コンテナヤードに行くための車線で、並んでいるコンテナトレーラーはすべて入場待ちの状態ということだ。
もちろん、この車線は一般車両は侵入できないコンテナトレーラーの専用道路となっている。
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さらにふ頭内を散策すると、お約束の関係者以外立ち入り禁止区域にも行き当たる。守衛の詰め所があるところもあれば、大きな門と注意書きが書かれただけのところもある。しかし、立入禁止区域を外から眺めただけでも、その先にあるのは想像できないほどの大量のコンテナ、ガントリークレーンやトランステナー、トップリフターやトンボと呼ばれるコンテナ専用の巨大フォークリフトなど、機会があれば間近で見てみたいものばかりだった。
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一概にふ頭といっても、その種類はさまざまだが、今回訪れた大井コンテナふ頭は本当に見どころ満載の絵になる場所だった。よくよく見ればコンテナの色や形、機能にも種類があり、書かれている文字の意味も知りたくなった。さっそく帰宅してから調べてみたのだが、かなり奥が深く面白い内容だった。
今回ついでに紹介したいところだが、それはまた次の機会に。