美しい工場夜景に魅入られるのはわかるけど「一般車」は進入禁止! 港湾道路って一体何?

この記事をまとめると

■港湾荷役用の道路である「港湾道路」は一般車の立ち入りは原則禁止されている

■港湾道路はじつは公道ではないため、道路交通法は適用されない場所となっている

■もし入ってしまったら速やかに出るのが正しい行動だろう

一般車が入れない「港湾道路」に入った際の罰則はある?

 近年人気のある夜景スポットに「工場夜景」というのがある。港に面した大きな工場などは、夜になると無数の光りに囲まれて、じつに幻想的な雰囲気に。

 そうした工場夜景などを求めて、うっかり港湾道路に進入してしまうこともあるかもしれない。

 港湾道路は、港湾荷役用の道路なので、基本的に一般車両は進入禁止。港湾関係の荷役等に関わる車両のみ通行できることになっている。

 こうした港湾道路に迷い込んでしまったら、どうなるのか?

大井ふ頭の港湾道路のイメージ写真

※写真はイメージ

 一般道の場合だと、「車両進入禁止」の標識が出ている道路に進入すると通行禁止違反となり、違反点数2点、反則金7000円(普通車)の罰則の対象になる。これは広く知られていることだろう。

 しかし、前述の港湾道路は公道ではないため、道路交通法は適用されないのだ。というのも、港湾道路は関係車両しか通行しないのが前提なので、道路交通法が適用される道路の定義、「自動車道及び一般交通の用に供するその他の場所をいう(道路交通法2条1項)」に当てはまらないからだ。

横浜の港湾道路のイメージ写真

※写真はイメージ

 したがって、港湾道路に入ってしまったとしても、道路交通法違反でキップを切られる可能性はない。うっかり入ってしまった場合は、速やかに退出すればとくに問題ないだろう。

 ゲートがあって、守衛がいるようなところに無理矢理進入したり、昔のように施設内でドリフトの練習などをするなど悪質なケースは通報されて、道路交通法違反ではなく刑事事件として処罰される可能性もあるので、道路交通法の適用外といえど要注意だ。

 いずれにせよ、「進入禁止」の看板を見落とさず、万が一入ってしまったら港湾関係者に迷惑をかけないように気をつけよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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