【試乗】STIがイジればCVTのネガなんてどこへやら! WRX STI S210が上質でスポーティで愉しさしかない!! (2/2ページ)

STIパーツで動きが引き締まり応答性が向上

 さて、STIパーツを装着したWRX S4 Sports R EXはどうか。S210がすでに完売してしまっているので、それに近いチューニングを施すなら、このパフォーマンスパーツを装着するのは近道のひとつとなる。

 エアロパーツについては今回の試乗コースでは確認することは出来なかったが、STIの空力パーツは風洞テストを行っているものが多く、その効果が高いのはよく知られているところ。だいぶ昔の話になるが、BPレガシィの小さなリップスポイラーが高速安定性に抜群の効果を発揮したなんて話もあるだけに、STIのエアロパーツには単なるドレスアップだけではない空力性能が期待できる。

 試乗して意外だったのは、素のS4も案外速いということ。CVTの使い方なのか、効率よく速さを引き出すという点では、こちらの制御もあり。多少応答に鈍さを感じることはあるものの、スピードのノリがよく気もちのよい加速感がある。

 操縦性もいい。STIコンプリートキットの効果なのか、細かな無駄な動きがなくなっていて、クルマの動きに全体的に落ち着きがある。ハンドル操作に対するクルマの応答がよいのだ。ひとつ気になったのは電子制御ダンパー。S210と同じ制御だというが、S210に比べてこちらのほうが硬い、というか荒く感じられる。

 ひとつ思い当たるとすれば、タイヤのグリップとダンピングの違い。Sports R EXが装着していた、ダンロップのSPORTMAXX GT600Aは、ハイパフォーマンス系のタイヤのなかではややコンフォート寄り。グリップレベルもそれほど高くない。これに対してS210の履くミシュラン・パイロットスポーツ4Sはダンピングが高く、グリップレベルが高い。

 もしよりS210に近づけたいのであれば、タイヤを交換することでよりよいドライブテイストが得られるのではないかと思う。


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