今でも宇宙を飛び続けている
それにしても、スターマンを乗せたロードスターを宇宙に打ち上げるというアイディアは、SF大好きなイーロン・マスクによるもの。ロケットのファルコンはスターウォーズでハン・ソロ船長が駆る「ミレニアム・ファルコン号」に由来して、また宇宙船の名前「ドラゴン」は、1960年代のヒットソング「パフ・ザ・マジック・ドラゴン」からとったとか。ならば、スペースマンもデヴィッド・ボウイの「スターマン」としてもよかった気もします。
宇宙を周回するテスラ・ロードスター画像はこちら
さらに、ロードスターのダッシュボードにディスプレイされた「DON’T PANIC!(パニックになるな)」はイーロンお気に入りのSF小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」から引用されたもので、NASAやロッキード社といった一流の宇宙企業が使うコードとは一線を画したパロディとなっています。ちなみに、同小説はじつにふざけた内容ながら、全世界で翻訳された大ヒット作で、クルマ好きもニヤリとするシーンがいくつもあります。
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ともあれ、「地球に衝突する小惑星を発見」してみたら、イーロン・マスクが打ち上げたロードスターだったという、人騒がせというかファンタジックな出来事は、クルマ好きをはじめSFファンの胸までときめかせてくれたはず。
なお、小惑星の符号こそ剥奪されてしまったものの、小惑星センターとアメリカ宇宙軍によって定期観測が行われる模様。スターマンとロードスターによる宇宙の旅、これからも目が離せそうにありません。