日本ならではのカスタムカルチャーを感じられるマシンたち
ブルーバード ダディモーターワークス
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510もZ同様にアメリカで人気のあるモデル。掘りつくされた感のあるZに比べ、タマ数もいくらか多いのかもしれないが、近年はフルカスタムの510が増えている様子。とはいえ、ここまで手の入ったカスタムカーはレアだろう。
愛知のダディモーターワークスといえば、86のカスタムファクトリーとしても有名。エンジンスワップやワンオフパーツが得意中の得意ということで、この510も大胆なホットロッドカスタムが施されている。たとえば、エンジンはGRヤリスの3気筒1.6リッターターボへと換装しつつ、ECUチューンでノーマルの272馬力から320馬力までパワーアップがなされている。ストックの6気筒エンジンをチューンする例は少なくないが、こうした新しいチャレンジこそパーツの入手やコンディション維持の難しい旧車向けといえるかもしれない。
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また、アメリカンなニュアンスはボディ全体から古めかしいメッキパートを省き、極太タイヤ&ホイールへの変更、若草色のメタリックもまた北米のマニアが選びそうなボディカラーだろう。個人的に高ぶったのはBBSのRSホイールを覆う古式ゆかしいフィンカバー。フロントのみに装着するのも「わかってる」感マシマシだ。純粋で精緻なレストアもいいが、こうした自由なニュアンスで仕立てられた旧車もまた大いに魅力的であろう。
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バモス ファニーバイオレット
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軽自動車のバニングや、カリフォルニア風カスタムは日本発の優れたカルチャーで、それこそ海外からも熱い視線が送られている。出品者のワイドインパクトは、これまでにも初代ワゴンRなどのカスタムで、さまざまなアワードに輝いている実力派ファクトリー。今回展示されたバモスはアイデンティティの鮮やかなパープルで仕上げられ、ショー会場のなかでもひときわ輝きを放っていた。
外装のインパクトに加え、インテリアのカスタマイズはホットロッドを見慣れた方でも度肝を抜かれるはず。内張やシート、天井まですべてをパープルで覆いつくし、リヤコンパートメントには追加のミニソファとテーブルまであしらうという徹底ぶりだ。大黒PAでも強めの存在感を放つことは間違いないだろう。
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こうした軽自動車のカスタムカーを見ると「軽でもホットロッドに出来るのか」という驚きが「軽だからこそホットロッドカスタムがキマる!」という喜びへと変わっていく。改めて、日本のカスタムカルチャーの勢いを感じさせてくれる1台である。