スバル好きのスバリスト的にBMWファンにも呼び方があった! 「ビマー」って一体どこからきた言葉?

この記事をまとめると

■クルマの世界では特定のブランドのファンを指す単語が存在する

■BMWのファンのことは世界で長年「ビマー」と呼ばれていた

■土地(エリア)によって呼び名が異なる場合もある

ビマーってなんだ?

 ファンやマニアを指す言葉としてはスクーデリア・フェラーリを推す「ティフォシ」や、ポルシェ911のエンスージアスト「エルファー」などが有名ですが、BMWの場合はどうでしょう。日本ではさほど耳にしないものの、じつはクルマのファンと同社のバイクファンでは呼び方が微妙に異なります。BMWファンを名乗る、あるいはクルマ通を気取るなら知っておくべきでしょう。

 ビーエムダブリュー、正確にアルファベットを発音すればこうなりますが、その昔の日本ではドイツ語の発音を真似て「ベーエムベー」これを言いやすく短縮して「ベンベ」などと呼ぶこともありました。英語圏でもわざわざ三文字を発音するのは素人とされ、ビーマー、あるいはビマーという愛称が定着しています。が、BMWは厳密に「クルマはビマーで、ビーマーはバイクを指す」と区別しています。

 このビマー(Bimmer)という愛称は1970年代にアメリカでBMWが流行りだしたころに生まれたもの。英語圏のアメリカ人らしく、BMWのBとMだけの発音に簡略化したわけです。また、ビマーマガジンなどBMWオーナー向けの雑誌が創刊したことから、アメリカ本土で一気に定着したとのこと。今では、アメリカだけでなく世界で定着しているようで、当のドイツでもビマーで通じるのだとか。

 一方でバイクを指すビーマーの所以は1930年代まで遡ります。当時、BMWのバイクは世界選手権に挑戦しており、そのライバルというのがイギリスのBSAでした。このBSAをネイティブらしく早口で発音すると「ビーザー(Beezer)」または「ビーザ(beeza)」となり、愛称として定着。これに倣って、BMWのバイクファンは「ビーマー(beemer)」と呼ぶようになり、瞬く間に定着したといいます。また、英語圏でWは発音しづらく、面倒くさいということも手伝ったのかもしれません。実際、ドイツ本国ではダブリューでなく、ヴェーと難なく発音できるため、ビーマーと呼ばれることはありませんでした。

 ところで、漢字文化の中国でもBMWの愛称があります。宝の馬(宝馬)と書いてバオマー(Bǎomǎ)というこれは、ドイツ語の発音に近く、また「宝のような馬(名馬)」を意味する漢字が当てられたもの。中国ではもっとも成功したネーミングのひとつとされています。

 一方で、「別摸我 (ビエ・モー・ウォ / Bié mō wǒ)」というネットスラング的な呼び方もあり、直訳すると「私に触らないで」ということに。高級車すぎて「傷をつけたら大変だから触るな」というニュアンスを含んだ自虐を含んだユーモア、ということでしょう。

 ちなみに、冒頭のフェラーリは法拉利(ファーラリー / Fǎlālì)と単純な当て字で、ポルシェは保時捷(バオシージェ / Bǎoshíjié)という当て字ながら「速さを保つ」という意味も含まれるとか。

 土地土地の愛称を覚えておくと、世界の方々とクルマ談義するのに役立ちそうですが、なかなか一筋縄ではいきそうもありませんね。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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