「○○ファン」なんて言葉じゃ生ぬるい! 一度ハマると抜け出せないクルマ界の「底なし沼」5選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマの世界にもディープでマニアックな世界が存在する

■クルマ好きでも特定の分野に熱狂的なファンがいるカテゴリーを5つ紹介

■ぬけだすことが難しいクルマの底なし沼だがひとつの対象に心酔できるのは幸せだ

細分化して数えられないほど存在するクルマ関連のディープな世界

 ロードバイク、機械式腕時計、カメラ、ギター、オーディオ、鉄道、などなど。趣味性の高いジャンルにはそれぞれの推しメーカーやカテゴリーといった棲み分けがあります。自他ともに認めるクルマ好きの人のなかにも、例えばじつはロードバイクもかなり凝っている……、といった具合に、複数の趣味を楽しんでいるというケースも少なくないのでは?

 当然ながらクルマの世界にもディープかつマニアックな世界が数多く存在します。それこそ挙げたらキリがないので5つに絞ってピックアップしました。

ロータリー沼

 一般的なレシプロエンジンではなく、マツダが歴代RXシリーズに搭載していたロータリーエンジンにシンパシーを抱く人たちもまたディープ率が高めです。ロータリーエンジンに魅せられたら最後、代わりになるクルマが存在しないのですから。RX-8が生産を終了してから早いもので10年以上、RX-7にいたっては20年以上経過しているものの、マツダでは現在もロータリーエンジンの部品を製造しています。

 また、各地にロータリーエンジンを得意とするスペシャルショップも点在しています。「俺(私)はロータリーエンジン搭載車に乗っている、これからも乗りつづける」という強い意志とプライドは、湾岸ミッドナイト系の作品に登場人物がそのまま実体化したかのような本気度を感じます。

スバリスト沼

 いわゆるスバリスト、他のメーカーのクルマには目もくれず、六連星のエンブレムと水平対向エンジンが搭載されたスバル車を愛してやまない人たちです。スバリストにおける仲間意識の強さは、ほかのモデルでもなかなか見られないものがあります。多くのクルマ好きが敬遠する「トナラー」も、スバリスト同士なら面識がなくても安心。なぜか同じ匂い(?)を治直観的にかぎわけられるのです。

 さらに、「型式で会話」もスバリスト同士ならではの日常。BG、BH、BP、GF8、GC8、GVB、などなど。クルマに詳しくない人はもちろんのこと、クルマ好きでもスバル車に疎い人にとっては「日本語の会話なのか!?」と思うくらい専門的な用語やキーワードが飛び交います。

劇用車沼

 西部警察のマシンX、スーパーZ、マシンRS、あぶない刑事の日産レパード、ゴリラ、警視庁捜査第8班の三菱スタリオン、ウルトラセブンのポインター号、帰ってきたウルトラマンのマットビハイクル、頭文字Dのハチロク、RX-7、ナイトライダーのナイト2000、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアン、マッドマックスのインターセプター……、などなど。挙げればキリがありません。

 そう、「劇用車」の世界です。幼少期に憧れた劇用車を大人になってベース車両を手に入れ、忠実に再現して愛でる人たちも相当にディープです。可能な限りオリジナルの劇用車に近づけるべく、ナンバーも再現。なかには完コピを目指して劇用車と同じ管轄のナンバーを手に入れるべく引っ越しまでしてしまうマニアも実在します。クルマ関連のイベントに参加することもあり、運が良ければ実車を観ることもできるので、そのすさまじいまでのこだわりっぷりをこの眼で確かめてみてください。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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