日本初のRRBO採用レーシングオイル
トップレベルのレーシングマシンやチューニングカーで目にする「Moty’s」のロゴは、世界レベルでオンリーワンと称されている日本発のスペシャルオイルブランド。独自の開発姿勢から生み出される高性能オイルはさまざまなレースカテゴリーでの勝利を支え続けているが、次世代に向けての新たな挑戦として2月13日に大阪オートメッセ2026で発表したのが、メイドインジャパンとしては初となるRRBO(再精製基油)を使用したレーシングオイルだ。ここではMoty’sを展開するトライボジャパンの丸山会長へのインタビューを通じて、新世代のベースオイルについて掘り下げていくことにしたい。

「Moty’sを展開するトライボジャパンは、1995年にオベロンオイルのサービスラボとして設立し、国内外でレーシングチームへのサポートを行っていた潤滑油開発・設計の技術屋集団です。Moty’sブランドのスタートは2009年。きっかけとなったのは、当時どのメーカーも着手していなかったR35 GT-Rが採用するDCT用レーシングフルードの開発。さらに2008年のGT選手権セパンラウンドGT300クラスで、サポートしていたクスコインプレッサが初優勝を飾ったのを機にMoty’sが注目され、オリジナルブランドとしての製品リリースを開始することになりました」
「モティーズのオイル開発の基本姿勢として貫いてきたのは、小まわりの効く体制による要望への迅速な対応です。『いいオイルはオイルメーカーとメカニック、ドライバーが三位一体となって生み出される』の信念に基づき、画一化された粘度区分や規格にはとらわれずに車種特性やチューニングレベル、走行環境に応じた独自のベースオイル選択と添加剤処方を行っているのが特徴といえるでしょう。そして高性能を実現する可能性があるなら、コスト度外視で新たな素材を積極的に取り入れていくのもMoty’sならでは。今回採用することになったRRBOも、そうしたオイル開発姿勢に通じるものだと考えています」

「RRBOとは、Re-Refined Base Oilの略で、再精製基油ということになります。原油から燃料を精製する過程で製造されるバージンオイルに対し、回収した潤滑油を再精製してベースオイルとするのがRRBO。精製時に発生する二酸化炭素排出量を大幅に低減できるカーボンニュートラル性能の高さに加え、世界的な循環型経済への流れにも即したベースオイルで、エンジンオイルに15%のRRBO使用が法制化されているところもあるほか、BMWやジャガーでは新車の工場充填油にRRBOの使用を検討中だといいます。また、モータースポーツの世界でも、昨年のWRCマシン供給オイルにRRBOを使用しています」