この記事をまとめると
■小型/普通車販売ランキングにおいてトヨタ車がTOP4を独占してる
■なかでもコンパクトSUVのライズは特別新しいクルマではないのに上位に居続けている
■ちょうどいいサイズをはじめデザインや価格のバランスのほか短納期な点が評価されている
なぜライズは売れ続ける?
2025年1〜12月の小型/普通車販売ランキングは、1位がヤリス、2位はカローラ、3位がシエンタで、4位はライズであった。1〜4位はすべてトヨタ車で占められる。
この4車の内、1位のヤリスと2位のカローラの登録台数は、ハッチバックやSUVなど、複数のボディタイプを合計したシリーズ全体の数字だ。ユーザーニーズに沿ってボディタイプ別に集計すると、小型/普通車の販売1位はシエンタ、2位にライズが入る。
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シエンタとライズは、2025年に10万台以上を登録しており、1カ月平均にすると、シエンタは8880台でライズは8404台だ。ほぼ僅差になる。
しかもシエンタの発売は2022年だが、ライズは2019年と設計が古い。ライバル車の数も違う。シエンタはコンパクトミニバンだから、実質的にホンダフリードのみだが、ライズのようなコンパクトSUVは豊富だ。同じトヨタのヤリスクロス、日産キックス、ホンダ・ヴェゼル&WR-V、マツダCX-3などがそろっている。
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では、ライズは設計が古く、ライバル車も多いのに、なぜ販売が絶好調なのか。そこには複数の理由がある。
まず数少ない5ナンバーサイズのSUVになることだ。全長は3995mm、全幅は1695mmに収まり、最小回転半径も4.9〜5.0mだから小まわりの利きもいい。水平基調のボディは視界もよく、ヤリスやフィットのようなコンパクトカーと同じ感覚で運転できる。
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しかも空間効率も優れ、ボディサイズのわりに、後席の頭上や足もとの空間にも余裕がある。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシひとつ半だ。広々感はないが、3ナンバーサイズのヤリスクロスと同等か、それ以上になる。
価格も割安だ。直列3気筒1.2リッターノーマルガソリンエンジンを搭載する中級グレードのGは、実用装備を充実させて2WDの価格を195万8000円に抑えた。価格が200万円を下まわるSUVは、今や小型/普通車では貴重な存在だ。
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販売店ではライズの人気を以下のように説明した。
「ライズはボディが小さくて運転しやすく、しかも車内が意外に広い。荷室が使いやすいために、ヤリスクロスではなくライズを選ぶお客様もいる。RAV4(先代モデル)を小さくしたような外観も人気だ。納期は常に4カ月以内に収まり、遅れにくいことも好調に売れる理由だ」
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今のトヨタ車は、全般的に納期が遅れやすい。納期が6カ月前後に達すると、一度受注を停止して、登録と納車に専念する。この後、数カ月を経て受注を再開すると、納期が2カ月程度に縮まっている。その納期が再び延び始めて、6カ月に達すると受注を止める。この繰り返しだ。
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ところがライズは、ダイハツ製のOEMだから、トヨタ製に比べて納期が遅れにくい。その結果、ディーラーの販売力が、ライズと同じくダイハツ製のルーミーに集中している面がある。販売店では「今は受注できる車種が限られるため、ライズとルーミーは大切な商品だ」という。
以上のようにライズは、いろいろな理由で、ライバル車が多く設計も古いのに、好調に販売されている。