今後は3社で事業の方向性を再検討
ソニー・ホンダモビリティ(SHM)は、ホンダからの技術やアセットの活用を前提に事業を進めてきた。具体的には、車両プラットフォーム、生産設備、車両製造技術などがホンダから提供される見込みであったが、ホンダのEV戦略見直しにより、これらの前提条件が大きく変化したことで、AFEELA 1の開発継続が困難になったと判断したものと考えられる。
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AFEELA 1は、米国オハイオ州の工場で生産される予定で、すでに先行量産車も完成していた。この工場はホンダの施設であり、ホンダのEV戦略見直しが生産計画にも影響を与えた可能性が高い。
SHMは今後、EVを取り巻く最新の市場環境を踏まえ、合弁会社設立の主旨に立ち返り、中長期的なSHMのあり方、モビリティの進化への貢献の可能性、事業の方向性について3社で協議・検討を行うとしている。選択肢としては、事業の縮小・再構築、パートナーシップの見直し、あるいは事業の継続断念などが考えられるが、現時点では具体的な方向性は明らかにされていない。
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ソニーとホンダという日本を代表する2社の合弁事業として注目を集めてきたSHMだが、わずか2年半での事業方針見直しは、現在のEV市場の厳しさを象徴する出来事といえるだろう。
一方で、ソニーのエンタテインメント技術とホンダの車両製造技術を融合するというコンセプト自体は、モビリティの未来を示す魅力的なビジョンではあった。今後の協議・検討において、このコンセプトそのものが立ち消えてしまうのか、あるいは別のアプローチを模索するのか、3社の判断が注目される。