中東情勢突きつけられた石油依存の危うさ! 果たして日本のBEV化に影響はあるのか? (2/2ページ)

社会インフラに影響が及ぶ可能性も

 香港では、攻撃開始からさほど日を置かずに「ミニバス」と呼ばれるマイクロバスタイプの路線バス運賃が燃料費高騰を理由に値上げされたそうである。クルマではないが、航空会社の燃油サーチャージ(燃油追加料金)もさっそく上がりはじめている。

 BEV路線バスの導入がまだまだお試し状態の日本では、路線バスのほとんどは軽油で動くディーゼル車となっている。今後の燃料費高騰の状況次第では、経営状況がけっして芳しくないバス事業者をさらに苦しめることになるだろう。報道では、原油価格の先行きが見通せないとしてバスやトラック事業者との軽油供給の長期契約について、値上げどころか契約自体を見送る燃料業者が出てきているとのことなので、事態は単に「値上げで困った」というレベルを超えてきているのかもしれない。

 今回のイラン攻撃に限らず、ここ数年はさまざまな理由から燃料代は高値安定状況となっている。今回の事態以前から、バスでも飛行機のように燃油サーチャージの導入を模索する動きもあったようだと聞いている。仮に燃油サーチャージ制を導入するならば、まずは貸切(観光)バスから始まるのではないかとも考えている(貸切料金となるので徴収しやすく長距離移動での利用も多いため)。

 路線バスでも、交通系ICカードを含めたキャッシュレス決済がすでに当たり前となっているので、今後諸外国同様に完全キャッシュレス化ができれば、運賃の変動が操作しやすくなり、燃油サーチャージ導入も不可能ではないものとみているが(BEVバスはサーチャージなしなども考えられる)、日本社会は法令などでがんじがらめとなっているので、燃油サーチャージ導入(完全キャッシュレス含む)へ向けての法整備という難題が待ち受けているのもまた事実といえるだろう。

 これでBEVが世界的に息を吹き返すのではといった話もあるが、要は今回の攻撃が長期化するか否かで今後の行く末が左右されるというのはいまさらトークといえよう。ただし、「これを弾みに…… 」とばかりに、日本でも路線バスやタクシーを中心に公共車両の電動化を推し進めようとする動きは目立つかもしれない。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報