巷の話には「ウソ」も多数混じっている! 初代シビック・タイプRの「専用エンジン」の真実をオーナーが語る!! (2/2ページ)

タマ数が少ないのがデメリット

 なおこちらは都市伝説の域を出ないが、B16Bは最初期モデル(最初の100台前後といわれている)はレースエンジニアたちが組み立てたエンジンが積まれていたといわれている。その後もポート研磨などはされていたものの、機械による組み立て工程も多く含まれていたとのことだ。

 さて、そんなB16Bのスペックだが、改めて見てみると1.6リッターのNAエンジンながら、最高出力185馬力/8200rpm・最大トルク160Nm/7500rpmという尋常ではないスペックを誇っており、リッターあたり116馬力という、当時世界最高水準のスペックを誇っていた。まさにテンロクのキングだ。

 ただし、このB16Bには落とし穴もある。それが、専用エンジンであるという点だ。B16Bは前述したように、このエンジンだけの専用パーツも多数採用している。エンジンブロックにも当然”B16B”と刻印されているので、同じブロックといえどB18Cを搭載したら公認が必要になるし(現在公認申請については新たなルールを検討中なのでハードルが下がる可能性あり)、1.6リッターで排気量が同じという理由で、B16Aを搭載することもB18C同様に面倒。

 そしてこのEK9、生産台数が1997年〜2001年の間でおおよそ1.6万台前後といわれている。当然ながらいまこれだけの台数が残っているわけないし、パーツとしてエンジン単体が世に出たとて、数万基あるとは考えにくい。なので、ブロックに穴が開くような壊れ方をしたら、載せ替え用のエンジンを探すのに苦労する羽目になる。EK9そのものが値上がりしているのはもちろん、エンジン自体も数年前と比較してかなり高くなっている(当然中古)。しかも使えるかどうかもわからない、状態不明なものでもなかなかに高額だ。

 なので、万が一を視野に入れつつもシビックが欲しいのであれば、B16Bにこだわらず、まだまだタマ数が多い、B16Aを搭載する車両(シビックSiRなど)を、現役オーナー的にはオススメしたい。純正パーツはかなり減ってきているが、ホンダのエンジンは海外でも人気なので、あの手この手でアフター品を利用すれば、まだまだ現役で活躍できるエンジンだ。B16Bもアフター品は多いので維持管理はできるが、ベースのブロックが少ないのが、やはり厄介なところ。

 テンロクNAエンジンの最高傑作、B16BはEK9だけに搭載された専用エンジンであることを、現オーナーは誇りに思ってもいいのではないだろうか。


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WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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