Zのレガシーを象徴する「ヘリテージエディション」
では、これまでにZに設定されたヘリテージエディションには、どんなモデルがあったのかも振り返ってみたい。
まず、「ヘリテージエディション」という名称が正式に使われたのは、先代Z34型の時代、北米で2017年4月のニューヨーク国際オートショーで発表された2018年モデル向けの「ヘリテージエディションパッケージ」だ。これは、1977年に米国で大ヒットした「280Z スペシャルデコレーションパッケージ(通称:ZZZap)」をオマージュしたものだ。
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北米仕様のボディカラーはシケインイエロー(Chicane Yellow)とマグネティックブラック(Magnetic Black)の2色を用意。とりわけシケインイエローは鮮やかな黄色に太いブラックのレーシングストライプを配置し、インテリアもステアリングやシートのステッチにイエローを配するなど、ポップでアメリカンな仕立てが特徴であった。
280Zがもっていた「自由で軽快なスポーツカー」というイメージを再現したこのモデルは、現在のヘリテージシリーズへと続く重要なマイルストーンとなったのは間違いない。
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このヘリテージエディションは2018年3月には日本でも発表され、同年5月より発売が開始された。日本版は全4色のボディカラー展開(プレミアムアルティメイトイエロー、ダイヤモンドブラック、ブリリアントホワイトパール、オーロラフレアブルーパール)となった。
そして、現行型RZ34をベースにしたヘリテージエディションの先駆けとなったのは、日本では2023年8月に「カスタマイズドエディション」として登場し、北米では2024年に「ヘリテージエディション」として展開されたモデルだ。
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このモデルのテーマは、1969年に登場した伝説のマシン「Z432」へのオマージュであった。ボディカラーにはZ432の象徴であるオレンジを現代的に解釈したカラーを採用。最大のトピックは、東京オートサロン2023で発表された「カスタマイズドプロト」の流れを汲む、上下2分割のフロントグリルを装備したことである。
S30型のシルエットを彷彿とさせるフロントマスクと、ボンネットとボディサイドにあしらわれたブラックのデカールは、古くからのファンには懐かしく、若い世代には新鮮な「ヘリテージ(遺産)」の魅力を伝えるものとなった。
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このように、Zに設定された歴代のヘリテージエディションを振り返ると、そこには日産からの「Zは常に最新で最高の遺産」というメッセージが見えてくる。
伝説のスポーツカーが次はどんな伝説の色で新たな物語を紡いでくれるのか、今後の動向にも注目したい。