この記事をまとめると
■歯磨き粉でお馴染みのサンスターは自転車部品販売から創業した
■スプロケットやブレーキディスクなどバイク用製品を通じて世界的企業へ
■接着剤技術で自動車業界にも進出した
モビリティ産業を縁の下で支える重要企業
サンスターといえば、まず歯磨き用品を思い浮かべるかもしれない。それと同時に、じつはクルマやバイクとも関連のある企業であることはあまり知られていないのではないか。
サンスターの沿革をたどると、創業は大阪で自転車部品の販売にはじまる。そこからパンクした自転車用タイヤを補修するためのゴム糊の製造に乗り出した。このゴム糊を入れていた金属製チューブに練り歯磨きを入れたことから、今日よく知られる歯磨きの事業が動き出すのである。
初期製品のゴム糊画像はこちら
自転車といえば2輪のバイクも近い存在であり、駆動のためのスプロケットやチェーンが必需品だ。1960年代になるとバイク向け駆動用のスプロケットの製造に事業を広げることになった。さらにチェーン、ブレーキディスクも扱うようになるのである。
つまり、バイクの駆動と制動にサンスターの部品が使われており、そして世界1位のシェアを誇るとのことだ。2輪のモータースポーツの場面でライダーが着るつなぎにもSUNSTARのロゴを見ることができる。
サンスターのブレーキディスク画像はこちら
1970年代になると、自動車ともかかわりをもつようになった。それは、ウインドウガラスを車体に取り付ける際に接着剤が使われるようになり、それを扱ったのだ。これは、創業時のパンク修理剤に通じる事業の拡大といえるだろう。こうしたシーリング(密閉や密着)技術は、建築や電子機器などの分野にも適用されている。
一般に、自動車関連事業というと、エンジンや変速機、あるいは燃料噴射や排気処理など、走行性能と関係の深い部品メーカーが印象深いが、クルマを動かすための部品以外にも、さまざまな企業が関連している様子をサンスターの一例から想像することができる。人知れず関係性をもつ、それが世界的にも新車製造に深く関与している事実を探ることも興味深いことだ。
ちなみにサンスターという社名の由来は、太陽(サン)が昇る朝と、星(スター)が瞬く夜に歯を磨こう、という思いから命名されたとのことだ。